葉巻用語辞典
この研究室が観測してきた 152語 を五十音順にまとめました。引きたい言葉を選ぶか、上のインデックスから探してみてください。

あ行13語
アコーディオン巻き
吸い方・技術あこおでぃおんまきAccordion Fold (Accordion Bunching)
フィラー用の葉を一枚ずつ端から内側へ折りたたみ、重ねてから束ねるバンチング技法。輪切りにすると折り目が蛇腹(アコーディオン)状に見えることが名前の由来とされ、空気の通り道が確保されやすくドローが軽くなりやすいとされる。一枚ずつ筒状に丸めるエントゥバードより作業が速く、量産にも向くという。
イングリッシュ・マーケット・セレクション
店・文化いんぐりっしゅまあけっとせれくしょんEnglish Market Selection (EMS)
英国市場向けキューバ葉巻について、極端に明るいクラロや濃いマデューロではない中間的な自然色のラッパーを指すのに使われてきた呼称です。一世紀以上前からキューバで使われてきた表現とされ、正規輸入元ハンターズ&フランカウ社が四半世紀ほど前からこの略称「EMS」を封緘スタンプとして導入し、開封検品を経た正規品の目印としても機能しています。
ヴエルタ・アバホ
フレーバーう゛えるたあばほVuelta Abajo
キューバ西部ピナール・デル・リオ州にある、世界最高峰と評されるたばこ産地である。ハバノスのロングフィラー用フィラー・バインダーは全てこの一帯で栽培されるとされ、赤みを帯びた土壌と独特の気候が高品質の葉を育むといわれる。中でもサン・ルイスは主にラッパー用、サン・フアン・イ・マルティネスはフィラー・バインダー用の産地として知られる。
エクアドル
フレーバーえくあどるEcuador
南米エクアドルの産地は、常時雲に覆われる気候が天然の日除けとして働き、米国のような寒冷紗を使わずとも遮光栽培に近い環境が得られるとされる。この拡散光と火山性土壌により、コネチカット種やスマトラ種のラッパー用葉がやや濃色で甘みの強い、力強い葉に育つといわれる。一方でフィラーに適した厚みや強さは出にくいとされ、専らラッパー用産地として評価されている。
エクアドル・コネチカット
フレーバーえくあどるこねちかっとEcuador Connecticut
米コネチカット・シェードと同じ種子をエクアドルに移植して育てた遮光栽培ラッパーです。人工の寒冷紗ではなく常時曇りがちな空が自然な遮光の役割を果たし、火山性土壌の影響もあって米国産よりやや濃いゴールデンブロンド色に仕上がり、味わいも穏やかで甘みが乗りやすいとされます。栽培・発酵にかかる期間や労働コストが米国産より少なく済むため、より安価な製品にも使われやすい点が本家コネチカット・シェードとの実務上の大きな違いです。
エスコヒーダ
吸い方・技術えすこひいだEscogida
「選別」を意味するスペイン語で、工程のどの段階を指すかは資料によって幅がある。工場に届いた葉をサイズ・色・品質で仕分ける選別室(グレーディングルーム)を指す用法がある一方、完成したシガーを明るい光の下で色合いごとに並べ替える最終仕上げの色選別を指して使われる例も多い。いずれにせよ、均質な色目の箱に仕上げるための重要な人手作業であることは共通している。
エステリ
フレーバーえすてりEstelí
ニカラグア第二の都市であり、同国葉巻産業の中心地として知られる産地である。硬く黒い土壌から力強くスパイシーな味わいの葉が育ち、中でもリガーロ(強い芯葉)の産地として評価が高い。ニカラグア産葉巻の骨格を支えるフィラー用タバコの主要供給地とされる。
エディシオン・リミターダ
店・文化えでぃしおん・りみたあだEdición Limitada
ハバノス社が2000年から毎年発表している限定版葉巻のシリーズです。通常より長く熟成・発酵させた濃色のラッパーを用い、そのブランドの定番にはない希少なビトラで仕立てられたうえ、生産量も一年限りに絞られています。
エル・レクトール
店・文化える・れくとおるEl Lector
工房(ガレラ)の壇上から新聞や小説を朗読し、単調になりがちな手巻き作業中のトルセドールたちを楽しませ、また識字率の低かった工員たちに情報を届けた朗読役を指す。19世紀のキューバで始まり、タンパのイボール・シティなど各地の工場にも広がったが、経営側の懸念やラジオの普及とともに20世紀前半に衰退したとされる。近年は一部の工場で記念行事として復活させる試みも報じられている。
エルモソ・ナンバー4
器具えるもそ・なんばーよんHermoso No. 4
長さ約127mm・リングゲージ48(5インチ×48)前後の規格で、ロブスト(50)よりやや細い胴回りを持つ「太物」寄りのビトラ・デ・ガレラとされる。キューバの工場等級表ではロブストやトロと近縁のグループに位置づけられている。
エントゥバード
吸い方・技術えんとぅばあどEntubado
フィラー葉の一枚一枚を筒状に丸めてから束ねる、キューバ発祥とされる巻き方です。葉と葉の間に空気の通り道が生まれるため、フィラーの枚数を増やしても吸い込みやすさを保ちやすいとされ、手間がかかる分だけ高級品に用いられる傾向があります(海外ではCigar AficionadoやHolt'sなど複数の専門メディアが詳しく解説しています)。
オスクロ
フレーバーおすくろOscuro
ラッパーの色分類の中で最も濃い、黒に近い褐色を指す等級です。厚みがあり油分の多い葉が使われることが多く、燃焼が穏やかになりやすいためトンネリングの原因のひとつにもなり得るとされています。
オメテペ
フレーバーおめてぺOmetepe
ニカラグア湖に浮かぶ火山島で、二つの火山にちなみ「二つの峰」を意味する名を持つ。鉄やマグネシウム、カリウムを含む火山性土壌が育む葉は甘みと土っぽさを持つ力強い味わいとされるが、他の主要産地と比べ栽培量はごくわずかとされる。ニカラグアの四大産地(エステリ、ハラパ、コンデガ、オメテペ)のひとつに数えられる、希少性の高い産地である。
か行31語
カサ・デ・タバコ
器具かさでたばこCasa de Tabaco
農園内または近隣に建てられる乾燥小屋(キュアリングバーン)を指すスペイン語。収穫した葉を木の棒(クヘ)に吊るし、およそ45日前後かけて緑色から茶色へと変化させながら水分を抜いていく。ここでの乾燥(キュアリング)を終えた葉が、続くピロンでの発酵工程に送られる。
カタドール
店・文化かたどおるCatador
工場に置かれる専属の味見役・品質検査官を指す語。競争試験(水の味の違いを当てる、複数本の中から一本だけ違うものを見抜くなど)を経て選ばれ、一人が1日数本を1時間おきに吸い分けて構成・燃焼・ドロー・香り・強さなどを評価するとされる。石鹸や香水の匂いが葉に移らないよう手洗いも水のみに制限するなど、徹底した体制で知られる。
カメルーン
フレーバーかめるーんCameroon
中央アフリカ・カメルーンで栽培されるラッパー用タバコで、表面に油分の小さな粒(トゥース)が浮かぶ「ゴツゴツ」とした質感が特徴とされる。20世紀初頭にオランダ人入植者がスマトラ系品種を持ち込んだのが起源とされ、1950年代後半にはフランスの専売公社SEITAが専門家を派遣して商業栽培を本格化させたと伝わる。甘みと複雑な香りを持ちながら過度に強くない味わいとして評価され、1993年に一時輸出が停止したが、その後民間企業により生産が再建されたとされる。
ガレラ
器具がれらGalera
手巻きシガー工場の中で、トルセドールたちが実際に葉を巻く作業場・工房フロアを指すスペイン語。直訳は「ガレー船」で、ずらりと並んだ机の風景に由来するとされる。歴史的にはこのガレラで「エル・レクトール」と呼ばれる朗読者が新聞や小説を読み上げる伝統もあった。
カンデラ
フレーバーかんでらCandela (Double Claro)
まだ葉緑素の残る若い葉を高温で急速に硬化させ、緑色のまま色止めしたラッパーです。90〜48時間ほどの短時間で乾燥まで終えるため発酵・熟成の工程をほぼ経ず、製造期間を大幅に短縮できるとされます。「ダブル・クラロ」とも呼ばれ、色は最も明るい部類に入りますが草や仄かな甘みを伴う軽やかな喫味で知られ、色の濃淡が喫味の強さと必ずしも一致しない例としてもよく引き合いに出されます。
カンパナ
器具かんぱなCampana
スペイン語で「鐘」を意味するフィグラードの一種で、頭に向かって細くなる一方、足の付近が外側へ広がる独特のシルエットを持つ。規格例としてはリングゲージ52・長さ約140mmが挙げられ、足の燃焼面が広がる分だけ喫煙後半の煙量が増すとされる。
機械巻き
器具きかいまきMachine-Made Cigar
職人の手作業ではなく、機械で量産される葉巻です。細かく刻んだショートフィラーが使われることが多く、プレミアムシガーに比べて安価で、味わいも均一になりやすいとされています。シガリロやドライシガーの多くがこの製法です。
キャップ
器具きゃっぷCap
ヘッドの先端に貼られた小さなラッパーの切れ端で、ラッパーがほどけないように留める役割を持ちます。カットする際は、この縁(キャップライン)を残すように切るのが基本とされています。
キャノーイング
器具きゃのおいんぐCanoeing
葉巻の片側だけが他方より速く燃え進み、まるでカヌーの船体のように断面が斜めにえぐれてしまう燃焼不良です。巻きの甘さや点火時の炙りムラ、外気の流れなどが原因とされ、俗に切り口が開いた「カナッペ」のような見た目になぞらえて呼ばれることもあります(海外ではFamous SmokeやTabanero Cigarsなど複数の専門メディアが原因と対処法を解説しています)。
ギロチンカッター
吸い方・技術ぎろちんかったあGuillotine Cutter
葉巻のヘッドを水平に一直線でカットする、もっともオーソドックスなカッターです。中央の穴にヘッドを差し込み、両側の刃をスライドさせて切断する仕組みで、断面を大きく取りやすく吸いやすいため、初心者にもすすめられています。
クヘ
器具くへCuje
乾燥小屋(カサ・デ・タバコ)の中で、糸で対に縫い合わせた葉を吊るすための木の横木・棒を指す。短いもの(クヘ・コルト)と長いもの(クヘ・ラルゴ)があり、より長いものの方が上質とされる傾向がある。ここで数十日かけて葉を陰干しし、緑色から茶色へと変化させる。
クラロ
フレーバーくらろClaro
葉巻のラッパー(外皮)の色分類のうち、緑がかった明るい淡黄色を指す等級です。もっとも明るい「カンデラ(ダブル・クラロ)」に次いで淡い色調とされ、色の淡さは喫味の軽さを必ずしも意味しないとされています。
グランコロナ
器具ぐらんころなGran Corona
長さ約235mm・リングゲージ47前後という、パレホ型の中でも屈指の長さを誇るビトラである。工場名では「プロミネンテ」と重なる規格として紹介されることもあり、ブランドによって呼称が入れ替わる例も珍しくない。長時間の喫煙を前提とした特別な一本として、周年記念銘柄などで採用される傾向がある。
クリオロ
フレーバーくりおろCriollo
コロンブス来航期に遡るとされるキューバ原産のタバコ品種で、名称は「在来の種」を意味する。コロホの登場後はフィラー・バインダー用に位置づけられてきたが、遮光栽培によりラッパーとしても使える改良品種クリオロ98が開発され、2001年にニカラグア・ハラパ産の葉がクピド・クリオロ銘柄のラッパーとして商業化された。ハバノス社は現在キューバで栽培される品種の遺伝的基盤ともされていると説明する。
クリスタレス
器具くりすたれすCristales
長さ約150mm・リングゲージ41(5⅞インチ×41)前後のロングコロナ規格で、標準的なコロナより長くセルバンテス(ロンズデール規格)よりやや細いという中間的な寸法を持つとされる。キューバの工場等級表に伝統的に記載されてきたビトラ・デ・ガレラの一つである。
クレブラ
器具くれぶらCulebra
細身のパネテラ3本を蛇のように編み込み、両端をリボンで結んだ変わり型のビトラである。起源には諸説あり、工場労働者の私的な喫煙分を管理するため束ねられたという説が語られる一方、この説を裏付ける確たる証拠はないとされ、1880年代のフィリピンで新奇な形として生まれ米国へ広まったとする説も有力視されている。現在では一部のキューバ・ブランドが伝統として製造を続けている。
コールドドロー
吸い方・技術こおるどどろおCold Draw (Dry Draw)
火をつける前にカットしたての葉巻へ空気を通し、吸い込み具合と大まかな香りをあらかじめ確かめる下準備です。海外では「ドライドロー」とも呼ばれ、点火後の喫味を予測する軽いテイスティングとしても位置づけられています。
コネチカット・シェード
フレーバーこねちかっとしぇーどConnecticut Shade
米コネチカット川流域で寒冷紗(ネット)を張って日光を遮り、湿度を保って栽培されるラッパー用タバコである。1900年頃にキューバ・スマトラ由来の品種を掛け合わせて作られたとされ、薄く滑らかで淡い色合いの葉に仕上がる。マイルドで上品な味わいの代名詞とされ、近年は生産コストの安いエクアドル産コネチカットとの競合も進んでいる。
コネチカット・ブロードリーフ
フレーバーこねちかっとぶろーどりーふConnecticut Broadleaf
コネチカット川流域で直射日光の下、幅広の葉を育てる栽培法によるタバコである。株ごと一度に収穫し濃色に仕上げるが、良質なラッパーとして使えるのは収穫量の約6割程度とされ、加工が難しく高価とされる。長期発酵によりトースティで甘みのある風味が引き出され、マデューロ・ラッパーの原料として珍重される。
コネチカット・リバー・バレー
フレーバーこねちかっとりばあばれえConnecticut River Valley
米国コネチカット州からマサチューセッツ州にかけて流れるコネチカット川流域に広がる、17世紀から続くたばこ産地である。1900年頃、直射日光に弱いスマトラ種の栽培のため寒冷紗で覆う天幕栽培(シェードグロウン)が考案され、コネチカット・シェードやブロードリーフの名を生んだ。最盛期の栽培面積は文献により2万〜3万エーカー超まで幅があるとされるが、化学繊維シートたばこの登場や中米産地との競合で大きく縮小したとされ、現在は希少な高級ラッパー産地として位置づけられる。
ゴルド
器具ごるどGordo
スペイン語で「太った」を意味し、リングゲージ60以上の極太ビトラ全般を指す通称として使われる。1980年代後半に登場した実験的な極太銘柄が先駆けとされ、2001年前後の6×60サイズのヒットを経て、2020年代には主要ブランドの多くが定番として揃えるサイズに変化した。太いぶん巻き上げは容易になる一方、燃焼が緩やかで喫煙時間は長くなる傾向がある。
コロナ
器具ころなCorona
葉巻の最も伝統的な標準サイズとされるビトラで、長さ約140〜155mm・リングゲージ42前後の細めの円筒形です。両端が平行なパレホの代表格として位置づけられ、喫煙時間はおよそ30〜45分ほどと初心者にも扱いやすい部類とされています。
コロナゴルダ
器具ころなごるだCorona Gorda
長さ約143mm・リングゲージ46前後の、標準的なコロナよりひと回り太いビトラである。「太ったコロナ」を意味する名のとおり、コロナとロブストの中間的な喫味を求める場面で選ばれることが多い。H.アップマンなど老舗ブランドの定番サイズとしても知られる。
コロニータ
器具ころにーたCoronita
長さ約117mm・リングゲージ40(4⅝インチ×40)前後の短いプティコロナ規格で、コロナを指す語尾「-ita(小さな)」が示す通りの小型サイズとされる。フランシスカノと寸法が近いが、工場内分類上は別名称のビトラ・デ・ガレラとして扱われてきた。
コロホ
フレーバーころほCorojo
キューバ・ピナール・デル・リオ州のロドリゲス農園で開発されたラッパー用タバコ品種である。1930年代から90年代にかけてキューバ産葉巻のラッパーはほぼ全てこの品種で占められ、他品種より高値で取引されるほど評価されたとされる。病害に弱かったため1996〜97年の収穫を最後にキューバでの純粋種栽培は途絶え、現在はホンジュラスなどで交配種が主に栽培されている。
コロホ'99
フレーバーころほないんてぃないんCorojo '99
病害で途絶えたオリジナルのコロホ種に代わり、キューバの研究機関が育成した交配品種のひとつです。黒脚病や青カビ病への耐性を高めつつ、葉のサイズや色合い、香りの面でオリジナルに近い品質を保つよう開発されたとされ、現在はエクアドルやニカラグア、米ケンタッキー州など各地で栽培されています。原種と味の違いがあるかどうかについては、研究機関と一部の評者の間で見解が分かれています。
コロラド
フレーバーころらどColorado
ラッパーの色分類でクラロとマデューロのほぼ中間に位置する、赤褐色がかった中間色を指す等級です。キューバ産葉巻で古くから好まれてきた色調とされ、より明るい「コロラド・クラロ」やより濃い「コロラド・マデューロ」といった細分類もあります。
コロラド・クラロ
フレーバーころらどくらろColorado Claro
標準的なクラロよりわずかに濃く、コロラドよりは明るい中間色のラッパーを指す等級です。業界で厳密に統一された基準があるわけではなく、実際に流通する葉巻の色調にも幅があるため、近年は業界関係者以外にはあまり使われない用語とも言われます。それでも穏やかな喫味の中に平均的なクラロより厚みのある風味を持つ色調として紹介されることが多い等級です。
コロラド・マデューロ
フレーバーころらどまでゅうろColorado Maduro
コロラドの赤褐色とマデューロの暗く油分を帯びた色合いの中間に位置するラッパー等級です。コロラドよりも芳香が豊かで、マデューロほど重くない複雑さを持つとされ、ダークチョコレートやコーヒーを思わせる香りの葉巻に用いられる例として紹介されることが多い色調です。
コンストラクション
吸い方・技術こんすとらくしょんConstruction
ラッパー・バインダー・フィラーの組み方が適切で、空気の通りと燃焼の安定を両立できているかを評価する用語。コールドドローの抵抗感やバーンラインの均一さ、灰の締まり、キャノーイングやトンネリング、プラグドローの有無などが評価の観点になるとされる。仕上がりが良い葉を使っていても、この部分が甘いと本来の風味を安定して引き出せないとされる。
コンデガ
フレーバーこんでがCondega
ニカラグア北部、エステリの北に位置する渓谷の産地で、雲に覆われた気候と鉱物分の多い岩がちな土壌を特徴とする。エステリより薄手の葉が育ち、収穫の多くがフィラー用に、一部が色合いの良いラッパー用やバインダー用に回されるとされる。力強さと土っぽさを持ちながらも、エステリの強烈さとハラパの穏やかさの中間に位置する味わいと評されることが多い。
さ行18語
サロモン
器具さろもんSalomon
長さ約184mm・リングゲージ57前後のフィグラードで、先端が尖り足元が球状に膨らむ独特のシルエットを持つ。手巻きの難易度が非常に高く、熟練職人でも1日50〜60本ほどしか仕上げられないとされ、一時はほぼ市場から姿を消していた。1990年代にパルタガスが数量限定で復刻したことを機に再評価が進んでいる。
サン・アンドレス
フレーバーさんあんどれすSan Andrés
メキシコ・ベラクルス州の谷で栽培される黒褐色のラッパー用タバコである。株ごと収穫する栽培法により大地に根差した力強い風味となり、コーヒーやカカオ、黒コショウを思わせる甘くスパイシーな味わいが特徴とされる。1880年にキューバから種がもたらされたと伝わり、マデューロ・ラッパーとして長期熟成のシガーに多く用いられる。
サングロウン
フレーバーさんぐろうんSun Grown (Sungrown)
寒冷紗などで遮光せず、直射日光の下で育てられたラッパー用タバコです。テント状の覆いで日照を和らげるシェードグロウンに比べて葉脈が太く天然の油分に富み、より力強く土っぽい喫味を生みやすいとされます。色が濃いことから熟成・着色工程であるマデューロと混同されがちですが、両者は別の概念であり、サングロウンでも比較的明るい色に仕上がる場合もあると指摘されています。
シーズニング
吸い方・技術しいずにんぐSeasoning (a Humidor)
新品のヒュミドールを使い始める前に、内部の木材へあらかじめ湿気を含ませておく準備工程です。湿らせたスポンジなどを庫内に数日間置いて木材に水分を吸わせることで、購入直後の葉巻が乾燥してしまうのを防ぐことができるとされています(海外ではFamous SmokeやHolt'sなど複数の専門メディアが手順を詳しく解説しています)。
シガーチューブ
器具しがあちゅうぶCigar tube (Tubo)
1本ずつシガーを収める筒状の携行・保管容器で、アルミ製が最も一般的だが木製やガラス製もある。内側にスパニッシュシダーの薄板を巻き、金属の匂い移りを防ぎつつ香りを保つ設計が多い。密閉性は完全ではないため長期保管には向かず、あくまでヒュミドールを補う携行用の保護具として扱われることが多い。
シガーバー
店・文化しがあばあCigar Bar
葉巻愛好家が集い、ゆったりと葉巻を楽しむための専門のバーです。専用のヒュミドールを備え、スタッフが葉巻の選び方や着火の作法、酒とのペアリングなどをアドバイスしてくれる店も多く、近年は初心者にも間口を広げています。
シガリロ
器具しがりろCigarillo
紙巻きたばこほどの大きさの、小型で気軽に楽しめる葉巻です。ショートフィラーを使った機械巻きが主流で、温湿度管理やカットが不要なため、10〜15分程度で手軽に楽しめる点が魅力とされています。
シダースピル
器具しだあすぴるCedar spill
箱の仕切りに使われるスパニッシュシダーの薄板を細く切った、着火用の木片を指す。ライターや燃料入りマッチに含まれる硫黄やブタンの匂いが移らず、着火時にシダーのほのかな香りをまとわせられる点が支持される理由とされる。市販もされているが、シガーボックスの仕切り板を再利用して自作する愛好家も多い。
シバオ
フレーバーしばおCibao Valley
ドミニカ共和国中央部、二つの山脈に挟まれた盆地に広がるタバコ産地である。同国産プレミアムシガーの多くがこの谷で栽培された葉を用いるとされ、弱酸性の沖積土壌と安定した気温が複雑な香味を育むといわれる。1960年代にキューバから亡命した職人が技術を持ち込み、ドミニカ産タバコの礎を築いたとされる。
ショートフィラー
器具しょおとふぃらあShort Filler
タバコの葉を細かく刻んで使うフィラーです。機械巻きの葉巻やシガリロ、ドライシガーなどで多く使われ、ロングフィラーに比べて製造コストを抑えやすい一方、喫味の変化はやや単調になりやすいとされています。
ショルダー
器具しょるだあShoulder
フィグラード系の葉巻において、まっすぐな胴体から先細りの頭にかけてカーブし始める境目の部分を指します。カットする際にこの位置より頭側で留めないとテーパー部分ごと切り落として形状の魅力を損なってしまうため、目安として意識される場所です(海外ではCigar AficionadoやHolt'sなど複数の専門メディアが用語として紹介しています)。
スパニッシュシダー
器具すぱにっしゅしだーSpanish Cedar
ヒュミドールの内張りや葉巻箱に使われる木材である。多孔質で柔らかく、湿度が高い時は吸収し低い時は放出することで庫内の湿度変動を和らげるとされる。特有の香油成分がタバコシバンムシなどの害虫を遠ざける効果もあるとされ、経年でシガーにウッディでスパイシーな風味を与えるといわれる。他の木材で代替を試みた例は多いが、同等の性質を持つ木材は見つかっていないとされる。
スマトラ
フレーバーすまとらSumatra
インドネシア・スマトラ島原産の「黒タバコ」に由来するラッパー用品種で、シナモンや土、花を思わせる穏やかで仄かに甘い喫味が特徴とされます。1959年前後、キューバ革命で亡命した葉巻産業関係者がエクアドルへ移住し、その後1967年頃にキューバ系品種と交配させた「エクアドリアン・スマトラ」を確立したと伝えられ、現在では原産地のインドネシア産よりもエクアドル産の方が高級ラッパーとして評価される傾向にあります。
セカンズ
規制・制度せかんずSeconds
色や表面の微細な傷など見た目の品質検査で規格外とされ、正規品より安価に流通するシガーを指す。専門の色選別担当がわずかな色ムラまで見分けて仕分けるとされ、味わい自体は正規品と変わらないとされる場合も多い。需要予測が外れた際の余剰生産分やローラー見習いの練習品が回ることもあるとされ、コスト重視の愛好家に選ばれることがある。
セコ
フレーバーせこSeco
ボラードの上、株のやや下段から中段にかけて育つ葉の分類名。香り成分に優れるとされ、穏やかな強さとバランスの取れた風味をブレンドに与える役割を担う。銘柄や産地によって「中段」の指す範囲が微妙に異なり、資料ごとに定義に幅がある点は留意したい。
セミ・ヴエルタ
フレーバーせみう゛えるたSemi Vuelta
キューバ西部、コンソラシオン・デル・スール周辺に広がる産地で、ピナール・デル・リオ州の中ではヴエルタ・アバホに次ぐ重要地とされる。ラッパー用葉の栽培も行われるが、ハバノス等級として使われる比率は全体のごく一部にとどまるといわれ、苗床用の種子生産地としての側面も持つ。ヴエルタ・アバホほど知名度は高くないが、キューバ産たばこの裾野を支える地域と位置づけられる。
セロファン
器具せろふぁんCellophane
木材由来のセルロースから作られる半透過性の包装フィルムで、1927年にタンパで初めてシガーの個装に使われたとされる。防水性を保ちながら湿気をわずかに通すため、輸送中の急激な乾燥や汚損を防ぎつつ緩やかなエイジングを許す素材として今も主流の包材となっている。一方でヒュミドール内では湿度の出入りを妨げるとして、保管前に外す愛好家も多く、外すか残すかは好み次第とされる。
ソフトフレームライター
器具そふとふれえむらいたあSoft flame lighter
ジッポーやビックのように、風でゆらぐ柔らかい炎を出すタイプのライターを指す。トーチライターに比べ火力が穏やかで、フットをじっくり均一に炙りやすいため、伝統的な着火法として好む愛好家もいる一方、屋外では風に弱く安定しにくいという弱点も指摘される。精製度の低いブタンを使う製品では、煤や匂いが香りに影響するとの指摘もある。
た行17語
タッチアップ
吸い方・技術たっちあっぷTouch-up
火が消えたわけではないが燃え方が斜めに傾いてきたときに、燃えていない側の縁だけに炎を軽く当てて燃焼線を整える手当てを指す。完全に消えたシガーに再点火する「リライト」とは区別される処置で、ラッパーを焦がさないよう距離を保ちながら手早く行うのがコツとされる。何度も同じ箇所で必要になる場合は、シガー自体の巻きに問題がある兆候ともいわれる。
タッパードール
器具たっぱあどおるTupperdor
密閉できるタッパーウェア容器に保湿剤を入れて代用する、簡易的なヒュミドールを指す造語。木製やキャビネット型のヒュミドールのようなシーズニングの手間がほとんどなく、すぐに使い始められる手軽さが支持される理由とされる。安価で扱いやすいため、収納しきれない分の一時保管や旅行用、入門用の選択肢として使われることが多い。
ダブルコロナ
器具だぶるころなDouble Corona
コロナ系の中でも最大級に位置づけられる大型ビトラで、長さ約178〜194mm・リングゲージ49〜50前後という堂々とした太さが特徴です。喫煙時間は90〜120分に及ぶこともあり、じっくりと時間をかけて味の変化を楽しむための一本とされています。
ダリア
器具だりあDalia
ロングコロナに分類される規格で、長さ約170mm・リングゲージ43(6⅝インチ×43)前後とされる。ロンズデール規格(セルバンテス)よりわずかに太いのが特徴で、キューバの伝統的な工場等級表に載るビトラ・デ・ガレラの一つである。
チャーチル
器具ちゃあちるChurchill
長さ178mm(7インチ)前後、リングゲージ47程度の細長い大型ビトラです。名称は葉巻を愛したことで知られる英国首相ウィンストン・チャーチルにちなむとされ、じっくりと長い喫煙時間を楽しめるサイズとして知られています。
ディアデマ
器具でぃあでまDiadema
長さ8インチ(約203mm)以上とされる最大級のフィグラードで、頭部が閉じて先細りになった形状を持つ。大型フィグラードであるサロモンを含めて扱う分類もあれば区別する見方もあり、線引きは資料によって揺れがある。希少性が高く、限定リリースやコレクター向け銘柄で見かけることが多い。
デスパリージョ
吸い方・技術ですぱりいじょDespalillo
収穫後に乾燥・発酵させた葉から中肋(軸)を取り除く工程を指すスペイン語。ラッパー用の葉は軸をほぼ全て抜き取るのに対し、フィラーやバインダー用は根元側の三分の二ほどを抜くにとどめ、開くと蛙の脚のような形に見えるという。この作業を専門に担う工房は「デスパリージョ室」とも呼ばれ、乾燥小屋と発酵工程の間に位置づけられる。
テルシオ
器具てるしおTercio
発酵させたシガー用葉を束ね、ヤグアと呼ばれるヤシの樹皮で包んだ伝統的な熟成用の大型包みを指す。19世紀に遡る手法とされ、樹皮の通気性が葉本来の油分や甘みを閉じ込めながら1年以上かけてじっくり熟成を進めると説明される。手間と熟練を要するため、現在この方式で熟成を行うメーカーは限られているとされる。
トースティング
吸い方・技術とおすてぃんぐToasting the foot
着火前にフットを炎に直接触れさせず、少し離した位置で回しながら均一に温める下準備の工程を指す。マシュマロを炙るような感覚で、フット全体にオレンジ色の焼け目がぐるりと付くまで続けるのが目安とされる。この工程を省くと片側だけ先に燃え進みやすく、後の燃焼バランスを崩す一因になるといわれる。
トーチライター
器具とおちらいたあTorch lighter
圧縮したブタンガスを圧電着火で噴射し、摂氏1000度以上にもなる高温で燃える一点集中の炎を出すライターを指す。風に強く安定した火力が得られる一方、フットに近づけすぎると一気に焦がして苦味が出やすいとされ、少し離して回しながら当てるなどの扱いが必要とされる。柔らかい炎のライターに比べて味への影響を懸念する声がある一方、確実な着火のしやすさを評価する声もあり、好みが分かれる道具とされる。
ドライシガー
器具どらいしがあDry Cigar
機械巻きで作られる、比較的太めで吸い応えのある葉巻です。細かく刻んだ葉をフィルターに複数枚使うため煙が濃厚になりやすく、産地や熟成にこだわるプレミアムシガーに比べて、日常使いしやすいシガーとして親しまれています。
トリプルキャップ
器具とりぷるきゃっぷTriple cap
ヘッド部分の閉じ方の一種で、ラッパーの端(フラッグ)に涙型の葉を編み込み、さらに丸く抜いた葉を植物性ガムで貼り重ねる三段仕上げのキャップを指す。伝統的にキューバ産シガーで多く見られる手の込んだ処理で、見た目の美しさとほどけにくさを両立させる技法とされる。カッターで切り落とす際は、キャップの縫い目を残しすぎず適度な深さで刃を入れるのがコツとされる。
トルセドール
店・文化とるせどおるTorcedor
葉巻を手作業で巻き上げる熟練職人を指す言葉です。技量に応じて等級が分けられており、上級者になるほどダブルコロナやピラミッドなど大型・複雑な形状のビトラを任されるとされています。
トルペド
器具とるぺどTorpedo
足が閉じられ、頭に向かって先細る形状を持つビトラで、伝統的には胴の中ほどがふくらむ「バルジ」を伴います。流通量が少ない希少な形状とされ、カットの際は先端をわずかに切り落として吸い込みを確かめながら少しずつ広げる方法が勧められています。
トロ
器具とろToro
ロブストよりもやや長く太めに作られる人気のビトラです。リングゲージ50〜54程度、長さ150mm前後の製品が多く、太さゆえに味わいの変化をゆったりと感じやすいサイズとして近年多くの銘柄で定番化しています。
ドローテスト
吸い方・技術どろおてすとDraw Test
葉巻を吸い込んだ際の抵抗感、いわゆる「ドロー」がきつすぎたり緩すぎたりしていないかを確かめる作業です。工場では専用の測定器で数値化して検品する一方、喫煙者が指で軽く押してみたり火をつける前に吸ってみたりして簡易的に確認する場合もあります(海外ではCigar Aficionadoの用語辞典などで詳しく解説されています)。
トンネリング
器具とんねりんぐTunneling
フィラーだけが周囲より速く燃え進み、外側のバインダーやラッパーを残したまま中心部にトンネル状の空洞ができてしまう燃焼不良です。湿度の偏りや点火時の炙りムラ、吸う間隔が空きすぎることなどが原因とされています(海外ではHolt'sなど複数の専門メディアが原因と対処法を解説しています)。
は行49語
パージ
吸い方・技術ぱあじPurge
火のついた葉巻の頭側から軽く息を吹き込み、こもった煙や焦げ臭さを足側から追い出す動作です。一度喫煙を中断したあとに再点火する前や、味がこもったと感じたときにドローをリセットする目的で行われます(海外ではHolt'sやCuban Cigar Onlineなど複数の専門メディアが手順を紹介しています)。
バーバーポール
吸い方・技術ばあばあぽおるBarber Pole
色や品種の異なる2枚のラッパー葉を螺旋状に交互に巻き上げて仕上げる葉巻の様式です。理髪店の看板を思わせる縞模様が名前の由来とされ、1990年代のシガーブーム期にフエンテ家が手がけた製品を機に広まったといわれます。継ぎ目を出さずに2種の葉を巻き合わせるには熟練の技術と忍耐が必要とされる一方、見た目の面白さに比べて喫味面での変化は限定的とする見方も併存しています。
ハイグロメーター
器具はいぐろめえたあHygrometer
ヒュミドール内部の相対湿度を計測する器具で、シガーを乾燥やカビ、タバコビートル発生から守るために欠かせない管理ツールとされる。目盛りで示すアナログ式と、小数点まで表示できるデジタル式があり、いずれも定期的な校正が必要とされる。一般に68〜72%程度の湿度帯を保つ目安として使われるが、器差が数%生じることもあるため塩水校正などで見直すことが推奨される。
灰の長さ
店・文化はいのながさAsh Length
燃えた葉巻の先端に残る灰を、灰皿に落とさずどれだけ保てるかという目安です。灰には燃焼温度の急上昇を抑えるラジエーターのような役割があるとされ、1〜3cmほど残しておき自然に折れそうになったタイミングで灰皿に軽く押し付けて落とすのが良いとされています。
バインダー
器具ばいんだあBinder
ラッパーの内側でフィラーを束ね、葉巻の形を保つ役割を持つ葉です。タバコの木の下部に育つ「ボラド」と呼ばれる葉が使われることが多く、見た目より丈夫さが重視される部分です。
パネテラ
器具ぱねてらPanetela / Panatela
細く長い形状を特徴とするビトラの分類名で、リングゲージ34前後・長さ150mm前後の製品が多い。キャップに渦巻き状の「ピッグテール」を用いる銘柄も見られ、さらに長尺のものは「グラン・パネテラ」と呼ばれる。ロングフィラー主流以前から続く古典的な形とされ、近年は生産数が減少傾向にあるとも言われる。
ハバノ
フレーバーはばのHabano
スペイン語で「ハバナ産の」を意味し、本来はキューバ産タバコのみで巻かれた葉巻全般を指す呼び名だったとCigar Aficionadoのグロッサリーは説明する。近年はこの語がキューバ系タバコの品種名としても使われるようになり、エクアドルやニカラグアの土壌・気候で育てられる濃色でオイリーなラッパー用品種を指す名称としても使われている。1990年代にコロホ種が病害で失われた後に台頭したという説明もあり、コネチカット・シェードと交配した「ハバノ2000」などの派生品種があるとも言われるが、系統や交配の詳細は資料によって幅がある。
ハバノス
店・文化はばのすHabanos
キューバ産葉巻の輸出・ブランド管理を担う国営企業、およびその公式認証を受けたキューバ産葉巻を指す呼称です。海外では単に「キューバ葉巻(キューバンシガー)」と呼ばれることも多いですが、正式にこの名を名乗れるのはハバノス社が管理する製品に限られます。
ハバノス保証シール
店・文化はばのすほしょうしいるHabanos Warranty Seal
ハバノス社が偽造品対策として箱に貼付する認証シールです。ホログラムやバーコード、レーザーでしか読み取れない微小な印などを組み合わせ、はがそうとすると自壊する仕組みになっているほか、専用サイトでコードを照合して真贋を確認できます。
ハラパ
フレーバーはらぱJalapa
ニカラグア北部、ホンジュラス国境近くに位置する葉巻用タバコの産地である。赤みを帯びた粘土質の肥沃な土壌から、繊細で上品な風味の葉が育つとされ、良質のラッパー用葉の供給地として知られる。同国の主要産地の中では比較的マイルドな葉を産することで知られる。
パルティド
フレーバーぱるてぃどPartido
ハバナ市の西側に広がる歴史あるキューバのたばこ産地で、17世紀から続く古参の栽培地とされる。長らくラッパー用葉の栽培に特化してきたことで知られ、原産地呼称による保護のもと少数の農園が伝統を継いでいるといわれる。近年は生産規模が縮小し、往時ほどの存在感はないとされるが、キューバたばこ史を語るうえで外せない地域である。
パレホ
器具ぱれほParejo
両端が平行な円筒形をした、最も一般的な葉巻の形状です。頭は丸く巻き閉じられ足は開いたままなので喫煙前にカッターで頭を切り開く必要があり、コロナやロブストといった定番ビトラはすべてこの形に属します。
パンチカッター
吸い方・技術ぱんちかったあPunch Cutter
葉巻のキャップに小さな丸い穴を押し込んで開けるタイプのカッターです。切り落とす部分が少なくコンパクトで携帯しやすく、ヘッドやラッパーがほどける心配が少ないため、乾燥ぎみの古い葉巻にも使いやすいとされています。
バンド
器具ばんどCigar Band
葉巻の頭寄りに巻かれた紙製の帯(リング)で、ブランドやビトラ名を示す役割を持ちます。熱で糊が緩みやすくなる喫煙の中盤から終盤にかけて外すのがマナーとされ、吸い始めてすぐに無理に外そうとしてラッパーを傷めないよう注意が必要です。
ビソ
フレーバーびそViso
セコとリガロの間、株の中段からやや上部にかけて育つ葉を指す分類名。適度な日照を受けて葉肉と風味がしっかりし、フィラー・バインダー・ラッパーなど幅広い用途に使われる万能格の葉とされる。文献によってはリガロに近い扱いをされることもあり、境界の定義には揺れが見られる。
ビトラ
器具びとらVitola
葉巻の長さ・リングゲージ・シェイプを組み合わせた規格名の総称です。市場向けのわかりやすい呼び方「ポピュラーネーム」と、工場内の生産管理で使う厳密な「ファクトリーネーム」の2種類があり、ロブストやチャーチルといった名称もこのビトラにあたります。
ビトラ・デ・ガレラ
規制・制度びとらでがれらVitola de Galera
葉巻工場の内部で使われる規格名を指す言葉で、外箱に印字される商品名「ビトラ・デ・サリーダ」とは別立てで存在する。同じ工場規格に複数ブランドが異なる商品名を与える例は多く、たとえば工場名「フリエタ・ナンバー2」は商品名「チャーチル」として流通する。「作った者が名付ける」という不文律のもと、非キューバ製も含め名称と実寸の対応は必ずしも一様ではないとされる。
ヒュミディファイア
器具ひゅみでぃふぁいあHumidifier (Humidification Element)
ヒュミドール内部の湿度を一定に保つために取り付ける加湿装置です。フォームや吸水性の高い素材に精製水を含ませて使うものが一般的で、電子式の湿度調整機能を備えたタイプも増えています。
ヒュミドール
器具ひゅみどおるHumidor
葉巻を最適な状態で保管するための木製の保管庫です。スペイン杉などを内張りに使い、加湿剤や湿度計で庫内の温度・湿度を一定に保つことで、乾燥によるラッパーの破損や香りの劣化を防ぎ、じっくりとした熟成も助けます。
ピラミッド
器具ぴらみっどPyramid (Piramide)
足の断面は平らにカットされている一方、頭に向かって滑らかに先細っていく円錐形のビトラです。長さは152〜177mm、リングゲージは40〜52程度まで変化するものが多く、煙が先端に集まることで濃厚な喫味になるとされています。
ピロト・クバーノ
フレーバーぴろとくばあのPiloto Cubano
キューバ・ヴエルタ・アバホ地方のピロト地区に由来するとされるキューバ系タバコ品種で、1962年頃にドミニカ共和国へ持ち込まれ、現在は同国を代表するフィラー用品種のひとつとされています。十分な日照を必要とし、シナモンやナッツ、土っぽさを思わせる濃い風味が特徴で、強い葉になるとペッパーのような刺激も出るといわれます。ラッパー分類の主役ではないものの、コロホやクリオロと並ぶキューバ系品種の系譜としてしばしば言及されます。
ピロン
吸い方・技術ぴろんPilón
収穫・乾燥を終えた葉を積み重ねて行う一次発酵の山を指す語。葉自体の水分と重みで内部が発熱し、数十日かけてアンモニア臭など不要な成分を分解していくとされる。積み上げた葉は温度が上がりすぎないよう工員が定期的に崩して積み直す作業(ボルテオ)を繰り返し、次の大きな発酵山「ブーロ」へと工程が進む。
Vカッター
吸い方・技術ぶいかったあV-Cutter
葉巻のヘッドにV字型の切れ込みを入れるカッターです。キャップの丸みを残したままカットできるため吸い口が小さくまとまり、香りが凝縮された吸い心地になりますが、ハバノスの公式ガイドでは積極的にはすすめられていません。
フィグラード
器具ふぃぐらあどFigurado
両端が平行な標準形パレホ以外の、片側または両側が先細ったり変形したりしている葉巻の総称です。ピラミッドやトルペド、ベリコソ、両端が尖るペルフェクトなどが含まれ、巻き上げに手間がかかることから熟練したトルセドールが担当することが多いとされています。
フィニッシュ
フレーバーふぃにっしゅFinish
煙を吐き出したあとも口中に残る余韻の味わいを指すテイスティング用語で、シガーの複雑さやバランスを測る指標の一つとされる。一般にフルボディなシガーほど余韻が長く続き、マイルドなものほど短く消えていく傾向があるといわれる。革やココア、コショウのような風味が心地よく持続し、しつこく残らない状態は「クリーンなフィニッシュ」と称賛される。
フィラー
器具ふぃらあFiller
葉巻の中心を成す、味わいを決定づける葉の束です。複数の産地・品種の葉をブレンドすることで香りや強さが決まり、葉の刻み方によって「ロングフィラー」と「ショートフィラー」に大別されます。
ブーロ
吸い方・技術ぶうろBurro
一次発酵(ピロン)を終えた葉を、さらに大きく高く積み直して行う二次発酵の山を指す。ピロンより高温・長期間に及ぶことが多く、内側と外側の葉を入れ替えながら均一に発酵させるとされる。この工程を経てはじめて葉は色味や香りが安定し、シガー用の原料として熟成保管に回される。
ブック巻き
吸い方・技術ぶっくまきBook Fold (Book Bunching)
フィラー用の葉を重ねて置き、本のページやタコスのようにまとめて折りたたむ最も簡便なバンチング技法。工程が単純なため生産効率は高いが、束の中の空気の通り道がエントゥバードやアコーディオン巻きに比べて少なく、ドローや燃焼のばらつきにつながりやすいとされる。
フット
器具ふっとFoot
葉巻の着火する側の端を指します。喫煙を始める際は、まずこのフット全体に均等に炙りを入れてから火をつけるのが基本の作法とされています。
プラグドロー
吸い方・技術ぷらぐどろおPlugged draw
フィラーの巻き込みや結び目、塊などが原因でドローが極端に重く、ほとんど煙を引けなくなった状態を指す。多くはロール工程で生じる内部の不具合とされ、カットして火をつけて初めて発覚することも多い。事前に指で軽く転がして硬さのムラを確かめることで、ある程度見抜けるとされる。
フランシスカノ
器具ふらんしすかのFranciscano
長さ約116mm・リングゲージ40前後のプティコロナ規格で、寸法上はコロニータとほぼ同等とされる。キューバの工場内等級表では両者は別名称のビトラ・デ・ガレラとして区別されており、細かな規格差が伝統的な分類に残っている例とされる。
フリエタ・ナンバー2
器具ふりえたなんばーつーJulieta No. 2
長さ178mm・リングゲージ47という規格を指す工場名(ビトラ・デ・ガレラ)で、市場向けの通称としては「チャーチル」の名で広く知られる。同じ工場規格が複数ブランドで異なる商品名を与えられて流通している例としてしばしば紹介される。
プルーム
器具ぷるうむPlume (Bloom)
長期保管された葉巻のラッパー表面に、油分が結晶化してできる白く粉っぽい膜のことです。指で軽くこすると簡単に落ちる点で染みになり臭いも伴うカビとは区別され、むしろ十分に熟成が進んだ証として歓迎されることもあります(海外ではCigar AdvisorやGotham Cigarsなど複数の専門メディアがカビとの違いを詳しく解説しています)。
フルボディ
フレーバーふるぼでぃFull-Bodied
葉巻の喫味の強さを示す分類のうち、ニコチン感やコクが強く重厚な喫味を持つ段階を指します。ワインの「ボディ」表現を借りた言い方とされ、経験を積んだ喫煙者向けの濃厚な一本を選ぶ際の目安として使われています(海外ではPuro ExpressやJR Cigarsなど複数の専門メディアがMild/Medium/Full-Bodiedの3段階で紹介しています)。
プレジデンテ
器具ぷれじでんてPresidente
一般的には長さ190〜250mm・リングゲージ50〜60前後の極太かつ極長のパレホを指す通称で、「グランコロナ」とほぼ同義に扱われることが多い。一方でパルタガスの銘柄名としては長さ約159mm・リングゲージ47のフィグラード系を指すなど、ブランドによって規格がまったく異なる例もある。ハバノス統一規格上の呼称ではなく、あくまで通称・商品名の域を出ない点には注意したい。
プレンサード
吸い方・技術ぷれんさあどBox-Pressed (Prensado)
巻き上げた直後のまだ柔らかい葉巻を型や板で圧縮し、断面を四角形に近づける仕上げ方法です。箱に詰めて重みで押す方法と、板で挟んで数十分から半日ほど圧をかける方法があり、見た目の個性だけでなく持ちやすさを理由に好むファンもいます(海外ではCigar AficionadoやHolt'sなど複数の専門メディアが詳しく解説しています)。
プロミネンテ
器具ぷろみねんてProminente
長さ約194mm・リングゲージ49前後という規格を指す工場名で、市場向けの通称は「ダブルコロナ」にあたる。同じ工場規格でありながらブランドごとに異なる商品名が与えられる例としてしばしば取り上げられ、ビトラの「工場名」と「商品名」が別立てになっている仕組みを理解するうえで代表的なケースとされる。
ブンチェ
吸い方・技術ぶんちぇBunch
フィラーをバインダーで包み込み、木型や樹脂型でプレス成形した葉巻の中身部分を指す製造工程上の呼び方です。この状態でひとまず形を安定させたのち、外側にラッパーを巻き付けて仕上げに入ります。
ヘッド
器具へっどHead
葉巻の吸い口側の端を指します。先端にキャップが施されている部分で、シガーカッターで開封してから口に含んで喫煙します。
ペティコロナ
器具ぺてぃころなPetit Corona
コロナよりひと回り小型のビトラで、長さ約114〜115mm・リングゲージ40〜42程度に収まります。喫煙時間は20〜30分ほどと短く、休憩時間や食後の一服など気軽に楽しみたい場面で選ばれることが多いサイズです。
ベリコソ
器具べりこそBelicoso
ピラミッドを短く仕立て、頭の先端をより丸みのある形に整えたビトラです。長さは139mm前後・リングゲージ50前後とされ、トルペドに比べて喫煙時の抵抗が穏やかな点が特徴とされています。
ペルフェクト
器具ぺるふぇくとPerfecto
頭部と足部の両端が絞り込まれた形状のビトラである。フィグラードの一種であり、途中で膨らむものや直線的なまま先端だけ尖るものなど形状の幅が広く、直胴型よりも手巻きの難易度が高いとされる。先端が細いため火がなじむまで時間を要するが、古典的な意匠と現代のブレンド技術が融合した形として評価される。
ペルラ
器具ぺるらPerla
プティコロナ系統の中でも特に短い規格の一つで、長さ約102mm・リングゲージ40(4インチ×40)とされる。マレバやコロニータより一段小ぶりで、休憩の合間などごく短い喫煙時間に向くビトラ・デ・ガレラとして工場等級表に記載されてきた。
ペンシルベニア・ブロードリーフ
フレーバーぺんしるべにあぶろおどりいふPennsylvania Broadleaf
米ペンシルベニア州ランカスター郡で栽培される厚く油分の多いタバコ葉で、正式な品種名は「タイプ41」とされますが、1990年代のシガーブームで葉巻用タバコが不足した際に「ペンシルベニア・ブロードリーフ」の名でラッパー市場に本格投入されました。長く葉巻用チューイングタバコやバインダー用途に回されていた葉で、コネチカット・ブロードリーフに比べてより野性的で力強く、木や革、糖蜜を思わせる甘さのある喫味とされます。
ボックスプレス
器具ぼっくすぷれすBox-pressed
箱詰めの過程で圧をかけられ、断面が丸みを帯びた四角形に近づいたシガーの成形スタイル。プレサードよりさらに角が立つものは「トランクプレス」と呼び分けられることもある。起源は禁輸前のキューバに遡るとされるが、箱の中でシガー同士が転がらないようにするためという説や、輸送中の型崩れを防ぐためという説があり、由来は一つに定まっていない。1990年代のシガーブーム期にパドロンが看板商品で採用し、プレミアムシガーの個性的な形として広く知られるようになった。
ボベダ
器具ぼべだBoveda
湿度が高いときは水分を吸収し、低いときは放出することで庫内を一定の湿度に保つ、双方向調湿パックの代表的なブランド名です。使い切りではなく一定期間繰り返し使えるため、ヒュミドール内の加湿剤として広く使われています。
ボラード
フレーバーぼらーどVolado
タバコの株の最も下部で育つ最下段の葉を指す分類名で、日照が少なく葉肉が薄い。燃焼性に優れ味わいは穏やかなため、フィラーの燃えを助ける役割で配合されることが多い。地面に近く土や肥料が付着しやすいとして敬遠する生産者もいる。
ボンチェロ
吸い方・技術ぼんちぇろBonchero
フィラー葉をバインダー葉で包み、ブンチェ(芯)を組み上げる工程を専門に担う職人を指す。トルセドールがラッパー巻きに専念できるよう、決められたレシピ通りに同じ配合・太さのブンチェを作り続ける役割を担うとされる。エントゥバードやアコーディオンなど複数の束ね方があり、ドローの良し悪しを左右する重要な工程とされる。
ま行5語
マイルド
フレーバーまいるどMild
葉巻の喫味の強さを示す分類のうち、ニコチン感が控えめで穏やかな喫味の段階を指します。刺激が少なく口当たりが柔らかいため、初めて葉巻に触れる人にまず勧められることが多い分類です(海外ではPuro ExpressやJR Cigarsなど複数の専門メディアがMild/Medium/Full-Bodiedの3段階で紹介しています)。
マタフィナ
フレーバーまたふぃなMata Fina (Brazil)
ブラジル北東部、サルバドール周辺のヘコンカヴォ・バイアーノ地方で栽培される、同国を代表するラッパー用タバコである。株ごと収穫し天日で乾燥させたのち長期発酵させることで、油分を含んだ濃い色合いに仕上がり、カカオやコーヒー、革を思わせる風味が特徴とされる。南部産のマタ・スルは甘くまろやかに、北部産のマタ・ノルテは力強く土っぽく仕上がる傾向があり、後者はバインダーとしても用いられるといわれる。
マデューロ
フレーバーまでゅうろMaduro
ラッパーの色分類のうち、黒に近い濃い褐色のものを指します。ラッパーの色は「オスクーロ/マデューロ/コロラド・マデューロ/コロラド/コロラド・クラロ/クラロ/カンデラ」の順に明るくなっていきますが、色の濃淡そのものが喫味の強さや良し悪しを示すわけではないとされています。
マレバ
器具まればMareva
キューバ葉巻の工場内分類「ビトラ・デ・ガレラ」における標準的なプティコロナ規格で、長さ約129mm・リングゲージ42(5⅛インチ×42)とされる。モンテクリストNo.4やコイーバ・シグロIIなど、複数ブランドの定番モデルが実際にはこのマレバと同一規格を採用しており、市場では各ブランド固有の商品名(ポピュラーネーム)で流通する点が特徴とされる。
メディオティエンポ
フレーバーめでぃおてぃえんぽMedio Tiempo
リガロよりさらに上、開花点付近にごく稀に生じるとされる希少な葉の分類名。すべての株に出るわけではなく、収穫できた場合のみ極めて濃厚な風味と強い刺激を持つ「ボーナス葉」として珍重される。強めのブレンドの隠し味的存在として少量だけ配合されることが多い。
ら行19語
ライティング
吸い方・技術らいてぃんぐLighting
ガスバーナー式のライターなどで葉巻の足をまんべんなく炙り、断面全体に均一な火を回す一連の動作を指します。表面を軽く黒く焦がしてから炎を近づけて仕上げることで、片側だけが先に燃え進むような不均一な燃焼を防ぎやすくなるとされています。
ラグイート・ナンバー1
器具らぐいーとなんばーわんLaguito No. 1
長さ約192mm・リングゲージ38という規格を指す工場名で、市場向けには「ランセロ」として知られる。1960年代、コイーバ誕生の地であるエル・ラグイート工場で生まれ、フィデル・カストロの依頼で誕生したサイズと伝えられる。極端に細いため巻き上げの難度が高く、上級者向けビトラの代表格とされる。
ラッパー
器具らっぱあWrapper
葉巻のいちばん外側を包む、ごく薄い一枚の葉です。見た目の美しさや色合いを左右する装飾的な役割が中心で、色の濃淡そのものが喫味の良し悪しを直接示すわけではないとされています。
ランセロ
器具らんせろLancero
長さ約178〜190mm前後でありながらリングゲージは38前後と非常に細い、パレホ系のビトラです。細身のため巻き上げに高い技術を要するとされ、繊細な吸い口から凝縮感のある喫味が楽しめる上級者向けサイズとして知られています。
リージョナルエディション
店・文化りいじょなるえでぃしょんRegional Edition
特定の国や地域の輸入代理店向けに、その市場限定で発売されるハバノス葉巻のシリーズです。コイーバやパルタガスなど主要ブランドが手がけることが多く、生産数が少ないため発売地域以外では入手が難しいとされています。
リーバーマン式
吸い方・技術りいばあまんしきLieberman Method (Lieberman Bunching)
ゴムマットを張った鉄枠の溝にバインダーとフィラーを置き、レバー操作で束ねる半機械的なバンチング技法。完全手作業の方法より短時間で均一な形の束を作れるとされるが、多くの工程を人の手が担うことから「ハンドメイド」に含めるべきか、愛好家の間で意見が分かれる面もある。
リガドール
吸い方・技術りがどーるLigador
葉巻ブランドの味の設計と一貫性を担う調合責任者を指す。キューバでは各ブランドに専属のマエストロ・リガドールが存在し、リゲロ(強さ)、セコ(香り・バランス)、ボラード(燃焼性)の三種の葉を組み合わせ、収穫年ごとの葉の違いを吸収しながら一定の味を作り出すとされる。その判断は文書化しきれない官能評価に依るところが大きいといわれる。
リガロ
フレーバーりがろLigero
株の最上部で強い日照を浴びて育つ葉の分類名で、葉肉が厚く力強い風味とニコチン量を持つとされる。収穫は最も遅く、燃焼が遅いためフィラーの中心に折り込んで使われるのが一般的。マデューロ系ラッパーや重厚なブレンドの骨格を作る鍵とされる。
リヒューミッド
吸い方・技術りひゅうみっどRehumidify
乾燥してしまった葉巻を、時間をかけて少しずつ湿度の高い環境に戻していく作業です。急激に加湿するとラッパーが裂けてしまう恐れがあるため、リングゲージの太さにもよりますが数週間から数ヶ月かけてゆっくりと水分を含ませるのが基本とされています。
リングゲージ
器具りんぐげえじRing Gauge
葉巻の太さを表す業界標準の単位です。64分の1インチを1として数値化されており、たとえばリングゲージ50なら直径は約19.8mmになります。長さとあわせてビトラ(規格名)を構成する基本要素のひとつです。
レサゴ
吸い方・技術れさごRezago / Rezagado
選別工程に関わるスペイン語で、用例には幅がある。「レサガード」はラッパー葉をサイズと色で最終的に格付けし直す作業を指す一方、「レサゴ」は色や巻き方に難のある葉やシガーをまとめて呼ぶ語として使われ、こうした規格外品は廉価な副ブランド名で流通することがあるとされる。同じ語根でも指す対象(合格品の再格付けか、不合格品の呼び名か)が資料により異なる点には注意したい。
レゼルバ
店・文化れぜるばReserva
ハバノス社が2003年に始めた、長期熟成させたタバコ葉を使う特別ラインの呼称です。通常品よりおよそ3年ほど長く熟成させた葉をブレンドし、2009年に登場した上位の「グランレゼルバ」ではさらに5年ほど熟成させた葉が使われます。
レトロヘイル
吸い方・技術れとろへいるRetrohale
口に含んだ煙を鼻から抜くことで、味覚だけでなく嗅覚も使って香りの奥行きを確かめる喫煙技法です。海外の専門メディアでもテイスティングの定番テクニックとして紹介されており、口だけで味わうときとは違う印象を受けることがあるとされています。
レメディオス
フレーバーれめでぃおすRemedios (Vuelta Arriba)
キューバ中部、ビジャ・クラーラ州に広がるヴエルタ・アリバ地方の一角で、島内でも最大規模かつ最古とされるたばこ産地のひとつである。「タバコ・デ・リガ」と呼ばれるブレンド用葉の産地として知られ、同地域産の葉が用いられることもあるとされる。栽培技術自体は他地域と大きく変わらないとされるが、独自の土壌と気候が葉の個性を生むといわれる。
ロサード
フレーバーろさあどRosado
スペイン語で「バラ色」を意味し、キューバ系品種のラッパーに見られる赤みを帯びた油性の色合いを指します。かつてはキューバ産の希少な色調とされていましたが、近年はエクアドル産やニカラグア産のコロホ種・ハバノ種のラッパーにも使われ、コーヒーや革を思わせる複雑な風味が語られることが多くなりました。色分類上の位置づけは資料によって幅があり、コロラド・クラロに近いものとして説明されることもあります。
ロスチャイルド
器具ろすちゃいるどRothschild
長さ約114mm・リングゲージ50前後の太短いビトラ名称。1880年代に英国の銀行家レオポルド・ド・ロスチャイルドが、短時間で濃厚な喫味を得られる一本をオヨ・デ・モンテレー工場に依頼したことが起源とされる。現在のロブストとほぼ同義で扱われることが多く、呼び分けはブランドや地域の慣習によるところが大きい。
ロブスト
器具ろぶすとRobusto
太めで短めに作られる代表的なビトラのひとつです。リングゲージ48〜54程度、長さ100〜130mm前後の製品が多く、濃厚な香りを比較的短い喫煙時間で楽しめることから、初心者からベテランまで幅広く支持されています。
ロングフィラー
器具ろんぐふぃらあLong Filler
タバコの葉を一枚のまま、または大きくちぎった状態で使うフィラーです。手巻きのプレミアムシガーに用いられることが多く、葉の繊維に沿って空気が通るため、喫味の変化をゆるやかに楽しめるとされています。
ロンズデール
器具ろんずでーるLonsdale
長さ約165mm・リングゲージ42前後のパレホ型ビトラで、コロナとチャーチルの中間に位置するバランス型サイズとされる。19世紀の英国貴族ロンズデール伯にちなむ名称と伝えられるが、業界内の言い伝えの域を出ない部分もある。細めのリングゲージゆえラッパーの香味が前に出やすく、伝統派に根強い人気を持つ。
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