3行要約
- フィリップ モリス ジャパンの加熱式たばこ「テリア」は620円から640円に、「センティア」は570円から590円に、10月1日付で小売定価が改定されました。
- 対象は54銘柄で、値上げ幅はテリア・センティアが20円、MIIXが30円です。テリア・センティアは4月にも40円上がっており、3月までと比べると計60円高くなります。
- 背景は、加熱式たばこの課税方式が4月と10月の2段階で見直されること。JTの「プルーム」用31銘柄も同じ10月1日に40円上がり、業界全体が足並みをそろえました。
テリアとセンティアの新価格はいくらか
テリアは1箱640円、センティアは1箱590円で、どちらも20円の値上げです。フィリップ モリス ジャパンは7月27日、IQOS用などの加熱式たばこ54銘柄の小売定価改定を財務省に申請したと発表しました。財務省が8月26日付で掲載した変更認可の一覧にも、同じ銘柄と新価格が実施日「令和8年10月1日」で載っています。1箱は20本入りです(財務省の一覧では「20スティック」)。
| シリーズ | 銘柄数 | 現行 | 10月1日〜 | 値上げ幅 | 3月までの価格※ |
|---|---|---|---|---|---|
| テリア | 29 | 620円 | 640円 | +20円 | 580円 |
| センティア | 21 | 570円 | 590円 | +20円 | 530円 |
| MIIX(lil HYBRID用) | 4 | 560円 | 590円 | +30円 | 掲載なし |
※4月の値上げ幅(テリア・センティアとも40円。Impress Watch)から逆算した値で、公式の一覧に載っている数字ではありません。MIIX専用のリキッドカートリッジ(現行110円)も、10月1日から150円に改定すると同社は発表しています(こちらはたばこ製品ではないため財務省の一覧には載りません)。
54銘柄の内訳は、テリア29(レギュラー系・メンソール系・パール系など)、センティア21、MIIX4です。センティアの21銘柄には、8月3日に発売された「パッション フルーツ カプセル」も入っています。
なぜ10月にもう一度上がるのか
加熱式たばこの税は、4月と10月の2段階で見直されるためです。国税庁によれば、加熱式たばこに係る課税方式の見直しは令和8年(2026年)4月1日と10月1日の2段階で実施されます。スティック1本の重さをもとに紙巻きたばこ何本分として税を計算するかという課税の仕組みを、紙巻きたばこに近づける見直しで、税負担の差を縮める狙いがあります。用語は加熱式たばこの解説も参照してください。
たばこの小売価格は、メーカーが銘柄ごとに申請し、財務大臣が認可した小売定価が全国一律で適用されます。そのため今回も「申請→認可→10月1日実施」の順で進みました。日本経済新聞は、この改定を同日に実施される税率引き上げへの対応と報じています。
他社の値上げはどこまで進んだか
JTとBATジャパンも同じ10月1日付で改定しており、加熱式の主要3社がそろって値上げしました。財務省の変更認可一覧(8月5日掲載分がJT、8月17日掲載分がBATジャパン)で確認できます。
| 会社 | 代表的な銘柄 | 改定内容 | 備考 |
|---|---|---|---|
| フィリップ モリス ジャパン | テリア・センティア | +20円(640円・590円) | 4月に+40円、3月比+60円 |
| JT | プルーム用(エボ) | +40円(580円→620円) | 全31銘柄が対象、3月比+70円 |
| BATジャパン | glo用(ネオ) | +40円(530円→570円) | 銘柄ごとに幅が異なる |
値上げ幅は会社ごとに違いますが、この表の主力スティックは570〜640円のレンジにそろいました。JTの値上げの詳細は前報、4月の課税方式の変更はこちらで解説しています。
シーシャを吸う人にも関係があるのか
水たばこ用フレーバーの価格は、今回の改定には含まれません。財務省の認可上、水たばこは加熱式たばこではなく「パイプたばこ」の区分に入っており、今回のテリア・センティア・ミックスの54銘柄とは別の扱いです。シーシャデックスが集計している水たばこの認可データにも、加熱式たばこの銘柄は含めていません。
一方で、シーシャを吸う方が加熱式たばこも併用していて、1か月の出費が気になる場合には、次の数字が目安になります。1日1箱なら、テリアは月約600円、センティアは月約600円の増額です(20円×30日で計算)。水たばこのフレーバーは、財務省の認可リスト(2023年4月〜2026年7月)で集計した小売定価の中央値が1,790円です(認可フレーバー全数調査)。
経緯と、この先の動き
2026年の値上げは、JTが7月15日に申請した「プルーム」用の40円値上げ、PMJが7月27日に申請した今回の改定という順で明らかになりました。8月3日にはセンティアの新銘柄が発売され、10月6日付の財務省の認可一覧には、テリアの新銘柄「インテンス レギュラー」が640円で載っています。新価格と同じ640円です。
次の節目は2027年4月です。財務省の資料では、国のたばこ税率が令和9年(2027年)4月、令和10年4月、令和11年4月の3回にわたり、1本あたり0.5円ずつ引き上げられる予定とされています。これが小売価格にどう反映されるかは、各社の申請が出てから分かります。現時点では未定です。紙巻きたばこ側の値上げはフィリップ モリス ジャパンの紙巻き18銘柄(9月1日実施)も参照してください。


