3行要約
- 米決済大手Squareが加盟店にメールを送り、連邦のヘンプ規制強化を理由に「CBD・ヘンプ由来製品の販売(オンライン・対面とも)はSquareのプラットフォーム上で今後認められなくなる」と通知したことが、Marijuana Momentの2026年8月7日付記事(記者Tom Angell)で報じられました。
- 加盟店は2026年10月15日までにSquareのカタログからCBD・ヘンプ製品を削除する必要があり、背景には2026年11月12日施行予定の新法があります。これまでの2018年農業法(乾燥重量比でdelta-9 THC0.3%未満)という基準から、「容器あたり総THC0.4mg」という大幅に厳しい基準へと切り替わります。
- 前報でお伝えした通り、上院はこの禁止を12月11日まで延期する条項を含む継続歳出法案を可決したばかりですが、Squareのメールはそれ以前に送られたもので、11月12日施行を前提に加盟店への通知が先行して動いている格好です。
「オンライン・対面とも販売不可に」、Squareが加盟店へ通知
Marijuana Momentが入手したメールによると、Squareは加盟店に対し「この変更により、CBDおよびヘンプ由来製品の販売――オンラインでも対面でも――はSquareのプラットフォーム上で今後認められなくなります(Because of this change, selling CBD and hemp-derived products — online or in person — will no longer be permitted on Square’s platform.)」と伝えています。加盟店には2026年10月15日という具体的な期限が示されており、それまでにSquareのカタログからCBD・ヘンプ製品を削除するよう求められています。
この通知の根拠となっているのが、2026年11月12日に施行予定の連邦新法です。従来はいわゆる2018年農業法(Farm Bill)が定める「乾燥重量比でdelta-9 THCが0.3%未満」という基準がヘンプ由来製品の合法性の目安でしたが、新法ではこれが「容器あたりの総THCが0.4ミリグラム以下」という基準に切り替わります。乾燥重量に対する濃度規制から、製品ひとつあたりの絶対量規制への転換であり、実質的に大半のCBD・ヘンプ由来製品が基準を満たせなくなるとみられています。Squareの通知は、この基準変更を踏まえた対応です。
延期審議のさなかに、決済インフラ側はすでに撤退開始
前報「米上院、ヘンプ禁止の『延期取り消し』修正案を否決」でお伝えした通り、上院は8月7日から8日にかけての本会議で、この連邦禁止を12月11日まで先送りする条項を含む継続歳出法案を可決しています。つまり、施行日そのものを後ろ倒しにする動きが議会内で進んでいる最中に、Squareはそれとは別に、11月12日施行を前提とした加盟店への撤去要請をすでに送っていたことになります。議会での延期審議と、決済インフラ側の実務対応との間にタイムラグが生じている形です。
Marijuana Momentが「禁止が延期・撤回された場合に方針を再考するか」とSquareの広報に問い合わせたところ、「当社は常に方針や広範なコンプライアンスの状況を評価し、より多くの事業形態を支援できないか検討していますが、現時点で具体的にお伝えできることはありません(while we are constantly evaluating our policies and the broader compliance landscape to see if we can support more business types, we don’t have anything specific to share at this time)」との回答があったといいます。議会の延期が最終的に成立してもSquareが方針を即座に撤回する保証はなく、CBD・ヘンプ事業者にとっては、規制の行方が固まる前に主要な決済手段を失いかねない状況が続いています。シーシャデックスとしても、法制度の帰結だけでなく、こうした決済・流通インフラ側の対応が市場に与える実務的な影響について、引き続き注視していきます。

