ケンタッキー産ファイヤーキュアードリーフ
けんたっきーさんふぁいやーきゅあーどりーふKentucky Fire-Cured Tobacco
ケンタッキー産ファイヤーキュアードリーフは、米国のケンタッキー州西部やテネシー州北部で作られる、火干しのダーク種です。広葉樹の煙で4〜5週間乾かし、湿った嗅ぎたばこなどの原料になるほか、パイプたばこの調味にも使われます。
ケンタッキー産ファイヤーキュアードリーフは、米国のケンタッキー州西部とテネシー州北部を中心に作られる、火干しのダーク種です。納屋に吊るした葉を、広葉樹を燃やした煙で乾かして仕上げます。乾かし方そのものは、ファイヤーキュアードタバコの項にまとめてあります。
ダーク種は、バーレーより重いタイプです。主な産地はケンタッキー州西部で、テネシー州北部の一部でも育ちます。
火干しの工程は、広葉樹の板材とおがくずを使って、4〜5週間くすぶらせます。
米国の連邦規則集は、火干しのたばこを産地ごとの型に分けています。21型はバージニア州のピードモント地方と山地の葉で、「バージニア・ファイヤーキュアード」の名です。
ケンタッキー州とテネシー州の葉は、22型と23型です。22型は「イースタン・ディストリクト」と呼ばれ、テネシー川より東の、ケンタッキー州南部とテネシー州北部で作られます。23型は「ウェスタン・ディストリクト」で、テネシー川より西のケンタッキー州から、テネシー州にかかる地域の葉です。
22型は主にかみたばこ向けです。テネシー州北部の22型は、ロバートソン郡とモンゴメリー郡のものが大半です。
米国外で育つケンタッキー種もあり、CyberChillの用語集は、イタリアやアフリカ産が知られると書いています。規則では、国外産の火干しの葉は96型です。ケンタッキーは、州の名前であると同時に、葉の型の名前でもあります。
ケンタッキー州は、バーレー種の産地としても知られます。米国のバーレーの約7割が、この州で作られます。バーレーは、風通しのよい納屋で自然に乾かす葉です(エアキュアードリーフ)。
火干しのダーク種は、乾かし方が別です。国内の用語集CyberChillは、ケンタッキー種を「バーレー等を燻煙乾燥した濃厚な葉」と書いています。一方、ケンタッキー大学の研究施設UKRECは、ダーク種をバーレーとは別のタイプとして書いていて、説明が合っていません。
2017年のケンタッキー州のダーク火干し葉は、約4,650ヘクタールの畑から約1万7,200トンが収穫されました。USDAの推計です(元の数字は11,500エーカー、3,795万ポンド)。郡別で最大の産地はクリスチャン郡でした。州全体の1エーカー当たり収量は、前の年の2,300ポンドから3,300ポンドに上がりました。
火干しの葉は、糖分が少なく、ニコチンが多い葉です。CyberChillは、ケンタッキー種をスモーキーで力強く、ニコチンが高い葉と説明しています。無糖でドライで、少量で紙巻きたばこ、パイプ、シャグに骨格と強さを与えるそうです。
使い道は、かみたばこと湿った嗅ぎたばこが中心です。米国の湿った嗅ぎたばこは、ケンタッキー州西部とテネシー州北部の一部のダーク種から、ほぼ作られています。一部は紙巻きたばこにも使われます。
パイプたばこでは、ケンタッキー州やテネシー州の火干しの葉が、ブレンドで調味料のように使われます。この葉は豊かで少し花のような味わいがあり、ブレンドに厚みと香りを足します。
UKRECによると、2000年代のはじめの研究で、窒素肥料を多く使うとニトロソアミンが増えるのに、収量や品質は上がらないと分かりました。そのため、生産者は窒素を適量に絞るようになりました。窒素の削減は、湿った嗅ぎたばこの害を減らす大きな一歩とされています。
続く2005〜2015年の研究は、乾かし方の調整で有害な物質を減らすことに力を入れています。火入れの時期や温度の調整は、ファイヤーキュアードタバコの項の終わりで紹介しています。
CLOUDの解説では、「火で乾燥させた」タバコが、ダークリーフの種類の一つとして紹介されています。ケンタッキー産への言及はありません。
ケンタッキー産の火干し葉とは何ですか?
米国のケンタッキー州西部やテネシー州北部で作られる、火干しのダーク種です。広葉樹の煙で乾かし、湿った嗅ぎたばこやかみたばこの原料になるほか、パイプたばこの調味にも使われます。
22型と23型の違いは何ですか?
米国の規則では、産地の位置で分けています。22型はテネシー川より東のケンタッキー州南部とテネシー州北部、23型はテネシー川より西のケンタッキー州からテネシー州にかかる地域です。
バーレー種と同じですか?
別の型です。バーレーは自然乾燥の葉で、ダーク種のファイヤーキュアードは広葉樹の煙で乾かします。ケンタッキー州は、どちらの産地でもあります。
乾かすのにどのくらいかかりますか?
米国のダーク種で、4〜5週間ほどのくすぶりです。
- Bailey「Harvesting, Curing, and Preparing Dark Fire-Cured Tobacco for Market」(AGR-152、ケンタッキー大学・テネシー大学の協同普及サービス、2006年改訂)
- ケンタッキー大学「100 Years of Tobacco Research at UKREC」
- ケンタッキー大学ビジネス・経済研究センター「Christian County top dark fire-cured tobacco producing county」(USDA NASS の2017年郡別推計)
- 米国連邦規則集 7 CFR § 29.2563「Type 22」(Cornell Law School LII 掲載)
- 米国連邦規則集 7 CFR § 29.2564「Type 23」(Cornell Law School LII 掲載)
- 米国連邦規則集 7 CFR § 29.2311「Type 21」(Cornell Law School LII 掲載)
- 米国連邦規則集 7 CFR § 29.2565「Type 96」(Cornell Law School LII 掲載)
- Wikipedia英語版「Types of tobacco」
- Wikipedia英語版「Curing of tobacco」
- CyberChill「葉タバコ・シャグ・パイプ葉 大辞典」
- CLOUD「シーシャフレーバーに使われるタバコの葉の種類」