3行要約
- 米上院歳出委員会が8月2日、政府機関の資金を12月11日まで延長する「継続歳出法案(Continuing Appropriations and Extensions Act 2027)」を公表し、11月12日に予定されていたヘンプ由来THC製品の連邦禁止のうち大部分を12月11日まで延期する条項を盛り込みました。
- 延期されるのは、容器あたり総THC0.4mgという上限や、規制対象をデルタ9THCから総THC(THCAを含む)に広げる新定義など。一方、大麻植物では自然に生成され得ない合成カンナビノイドは、これまで通り11月12日から即座に違法となります。
- 業界団体U.S. Hemp RoundtableのJonathan Miller法務顧問は、この継続決議が現行案のまま成立すれば「2018年農業法によるヘンプ合法化以来、最大の勝利になる」と評価していますが、下院の直近の継続決議にはヘンプ延期条項が含まれておらず、両院協議が今後の焦点です。
総THC規制を1ヶ月先送り、合成カンナビノイドは対象外
前報でお伝えした通り、2025年11月に成立した政府予算関連法には、365日の実装猶予を経て2026年11月12日から発効するヘンプ由来THC製品の事実上の全面禁止条項が盛り込まれていました。米上院歳出委員会は8月2日(日曜日)、これに代わる新たな継続歳出法案「Continuing Appropriations and Extensions Act 2027」を公表し、政府機関の資金を12月11日まで延長するとともに、この禁止条項のうち容器あたり総THC0.4mg上限や、規制基準をデルタ9THCから総THC(THCAを含む)へと広げる新定義の適用を、12月11日まで約1ヶ月間先送りする内容を盛り込みました。ただし、大麻植物では自然に生成され得ない合成カンナビノイドについては延期の対象外で、これまで通り11月12日から即座に違法となる見通しです。
業界団体U.S. Hemp RoundtableのJonathan Miller法務顧問は、「この継続決議が現行の形のまま成立すれば、ヘンプ業界にとって2018年農業法によるヘンプ合法化以来、最大の勝利になる」とコメントしており、業界側は今回の延期を歓迎する姿勢です。今回の法案は、下院での既報「Lawful Hemp Protection Act」やホワイトハウスの支持表明をめぐるやり取りとは別に、上院歳出委員会が主導した政府資金確保の枠組みの中で動いた点が特徴です。上院ではTim Sheehy議員(共和党・モンタナ州)とAmy Klobuchar議員(民主党・ミネソタ州)が近く対応法案を提出する見込みとされ、恒久的な規制枠組みづくりも並行して進みそうです。
下院との調整が今後の焦点
この延期条項はあくまで上院提案の段階にあり、成立には上院での可決に加え、下院の承認とトランプ大統領の署名が必要です。下院が7月に可決した継続決議にはヘンプ延期条項が含まれておらず、両院の内容をどうすり合わせるかが今後のカギを握ります。シーシャデックスとして注目したいのは、11月12日の期限そのものがなくなったわけではなく、あくまで一部規制の適用が1ヶ月延びるに過ぎない点です。合成カンナビノイドは延期の対象外である以上、CBD等の合法市場を扱う事業者にとっては、今回の延期を過度に楽観視せず、下院での審議動向を引き続き注視する必要がありそうです。

