3行要約
- 値上げラッシュの週でした。シャグ・パイプ葉が円安と製造・輸送費上昇で値上げされたほか、加熱式たばこは課税方式変更に伴いJTが37銘柄を最大50円値上げ。キューバ産葉巻は海外では抑制的な改定にとどまる一方、日本国内のプレミアムシガー価格制度見直しは進捗が確認できていません。
- 国内規制では、大麻由来成分CBNの指定薬物化が施行された一方、厚労省委員会は加熱式たばこの紙巻き並み規制強化を見送り、代わりに「喫煙目的施設」の届出制導入を検討しています。
- 米国では超党派の「Lawful Hemp Protection Act」を軸に、ホワイトハウスの支持表明をめぐる疑問符と酒類卸団体WSWAの条件付き支持が交錯。葉巻ではコイーバ「タリスマン」のレギュラーライン化が10月発表を待つ状態です。
今週の動き
税制・価格面では、7月1日付でシャグ・パイプ葉・葉巻の計40品目超が値上げされました。理由は現地の製造コストと国際輸送費の上昇です。加熱式たばこでは4月1日から課税方式が「スティック型」「その他型」の新区分に変わり、JTが「プルーム」「ウィズ」計37銘柄を最大50円値上げ、PMIも追随しました。葉巻ではキューバ産の2026年改定が前年比4%未満と抑制的だった一方、日本では輸入価格高騰を背景に「1品目1定価」ルールの見直しが2024年3月の審議会資料で検討課題に挙がっており、その後の具体化は確認できていません。
規制面では、CBN(カンナビノール)が6月1日付で指定薬物に指定され、残留限度値の例外なく原則禁止となりました。難治性疾患の患者には確認書交付による経過措置があります。加熱式たばこをめぐっては、厚労省の受動喫煙対策専門委員会が紙巻き並みの規制強化を見送り、研究継続としつつ、喫煙目的施設への届出制導入を検討する方向を示しました。
海外では、11月のヘンプ由来THC全面禁止に代わる規制・課税法案「Lawful Hemp Protection Act」が下院に提出されました。Barr議員側は「ホワイトハウス支持」と説明しますが、政権は吸引製品を合法定義に含める条項に難色を示しているとも報じられ、酒類卸団体WSWAは枠組みを評価しつつ税率には留保をつけています。葉巻では、コイーバ創立60周年を機に「タリスマン」がレギュラーライン入りする見通しが伝えられ、正式発表は10月7日とされています。
研究員の所感
紙巻き・加熱式・シャグ・葉巻いずれの区分でも国内の税負担が重くなる方向で足並みが揃った一方、米国のヘンプ規制は「禁止か規制か」の綱引きが続く対照的な一週間でした。シーシャ店にも関わる喫煙目的施設の届出制検討は実務影響が大きく、続報を注視したいところです。