サンキュアードリーフ
さんきゅああどりいふSun-Cured Tobacco
サンキュアードは、収穫した葉を屋外に吊るし、日光で乾かす方法です。火や熱風は使いません。おもにオリエント種(トルコ種)の葉が対象で、乾くまでの日数は約2週間(PMI)から約5日(Mac Baren)まで、説明に開きがあります。乾いた葉は、パイプたばこなどのブレンドで風味づけに使われます。
名前のとおり、お日さまで干す乾かし方です。たばこの専門店の用語集(サイバーチル)は、「葉を天日に並べて乾燥させるキュア法」と説明しています。火も熱風も使いません。
収穫した葉は、ふつうこのあとすぐ乾かします。この乾かす工程が、キュアリングです。PMI(フィリップ モリス インターナショナル)は、キュアリングが葉の品質と性格を決める大きな要素だと説明しています。乾かし方は、たばこの種類ごとに違います。
サンキュアードで乾かすのは、おもにオリエント種の葉です。乾くまでの日数は、PMIが約2週間、パイプたばこメーカーのMac Barenが約5日です。会社によって開きがあります。
サンキュアードのほかに、風乾、熱風乾燥、燻煙乾燥があります。
- 風乾(エアキュアード)は、風通しのよい納屋に葉を吊るして、4〜8週間かけて乾かす方法です。バーレー種に使われます(エアキュアードリーフ)。
- 熱風乾燥(フルーキュアード)は、納屋の中で熱した空気を使う方法です。バージニア種に使われます。Wikipediaによると、納屋に通した管(フルー)で葉を温めるので、煙には触れません。期間はおよそ1週間です(フルーキュアードリーフ)。
- 燻煙乾燥(ファイヤーキュアード)は、広葉樹の火をくすぶらせて、その煙の中で乾かす方法です。同じくWikipediaによると、3日から10週間と幅があります(ファイヤーキュアードタバコ)。
代表は、オリエント種です。トルコ種とも呼ばれる、葉の小さな品種です(オリエント種)。昔の産地はトラキアとマケドニアで、いまはブルガリア、ギリシャ、北マケドニア、トルコなどに分かれています。トルコ種という名は、この一帯を治めていたオスマン帝国にちなみます。
アメリカ系の品種と比べると、1本の株につく葉は多く、1枚ずつは小さいです。Mac Barenの説明では、バージニア種の株は約30枚、オリエント種は100枚近くの葉をつけます。収穫は1枚ずつで、葉を紐に吊るして日に干します。
育つのは、日差しが強く雨の少ない地域です。この気候のため、ニコチンはバージニア種やバーレー種よりかなり低いと、Mac Barenは書いています。糖分は、バージニア種の約半分です。
天日乾燥は、オリエント種だけの方法ではありません。Wikipediaによると、インドでは、天日で乾かしたバーレー種を「ホワイト」と呼ばれる嗅ぎたばこの原料にしています。
糖分もニコチンも少なく、香り高い葉です。スパイス、香木、お香を思わせる芳香があると説明されています。サイバーチルの用語集は、オリエント種に使うこの乾かし方を、「糖と芳香を残す」方法だと書いています。
たばこ葉は、乾かす間とそのあとの熟成の間に、葉の中のカロテノイドがゆっくり酸化し、分解します。Wikipediaは、この分解でできる物質が、甘い香り、独特の風味、まろやかさのもとになると説明しています。これは、乾かし方を問わないたばこ全般の話です。
Mac Barenは、オリエント種を使う理由を、ニコチンではなく独特のスパイシーな風味だと説明しています。小さな葉でも、ブレンドへの影響は大きいそうです。
オリエント種は、いまはおもにパイプたばこや紙巻きたばこのブレンドに使われます。
Mac Barenの説明では、イギリス式の典型的なブレンドは、オリエント種とバージニア種とラタキアを組み合わせます。割合は変わります。同社によると、イギリスのパイプたばこのブレンダーがオリエント種を取り入れたのは、クリミア戦争から兵士が帰ったあとです。
ラタキアは、日干しした葉をさらに煙でいぶしたたばこです。サイバーチルの用語集は、オリエント葉を香木や芳香植物の煙でいぶした「調味葉」と説明しています。くわしくはラタキアにまとめてあります。
シーシャのたばこ葉を解説した国内の記事(CLOUD SHISHA MEDIA)は、葉をブロンドリーフとダークリーフに分けています。サイバーチルの用語集には、バルカン産のオリエント葉の一種であるデュベクが、サンキュアで仕上げられ、水たばこ用のブレンドにも使われるという短い記述があります。
CLOUD SHISHA MEDIAの記事では、ダークリーフの仲間に挙がるのは、風乾のバーレー種と、ブラウンバージニア、ファイヤーキュアードの葉です。ブロンドリーフは、バージニア種と説明されています。葉の種類ごとの違いは、ブロンドリーフとダークリーフの項にあります。
サンキュアードとは何ですか?
収穫した葉を屋外に吊るして、日光で乾かす方法です。火や熱風は使いません。おもにオリエント種(トルコ種)の葉に使われます。
乾くまでに何日かかりますか?
PMIは約2週間、Mac Barenは約5日と書いています。
エアキュアードとは何が違いますか?
エアキュアードは、風通しのよい納屋に吊るして4〜8週間かけて乾かす方法です。サンキュアードは屋外で日光に当てます。代表的な葉も、エアキュアードはバーレー種、サンキュアードはオリエント種と分かれます。
サンキュアードとオリエント種は同じ意味ですか?
同じ意味ではありません。サンキュアードは乾かす方法で、オリエント種は葉の品種です。ただしオリエント種は、ふつう天日で乾かされます。
- Philip Morris International「Tobacco curing」(風乾・熱風・天日の乾かし方と日数)
- Mac Baren「Oriental tobacco」(葉を1枚ずつ収穫し、紐に吊るして日に干す。糖分・ニコチン・ブレンドでの使い方)
- Wikipedia英語版「Curing of tobacco」(天日乾燥・風乾・熱風・燻煙の比較)
- Wikipedia英語版「Turkish tobacco」(オリエント種の産地・葉の大きさ・名前の由来)
- Wikipedia英語版「Types of tobacco」(オリエント種・ラタキアの項)
- Wikipedia英語版「Latakia (tobacco)」(天日で乾かしたあと煙でいぶす)
- サイバーチル「たばこ大辞典」(サンキュアド・オリエント種の項)
- CLOUD SHISHA MEDIA「シーシャフレーバーに使われるタバコの葉の種類」