出張販売許可
しゅっちょうはんばいきょかTraveling Sales Permit
出張販売許可は、小売販売業の許可を持つ人が、自分の営業所とは別の場所でたばこを売るために、場所ごとに受ける許可です。根拠はたばこ事業法第26条です。登録免許税は3,000円。標準処理期間は、申請書を受理した月の末日から2か月以内です。
出張販売許可は、小売販売業の許可を持つ人が、自分の営業所とは別の場所でたばこを売るための許可です。許可は場所ごとに必要で、申請できるのは、すでに小売販売業を営んでいる人だけです。
- 根拠はたばこ事業法の第26条。許可なしに営業所の外で売ると、30万円以下の罰金です(第49条第6号)。
- 売れる場所は、飲食店などの施設の中、観光施設の中、海水浴場や祭礼のような一時的に人が集まる場所です。
- 出張販売許可だけを単独で取ることはできません。先に小売販売業の許可が要ります。
お店で売る許可はたばこ小売販売業許可、法律の全体像はたばこ事業法です。
出張販売許可は、たばこ事業法第26条第1項にもとづく許可です。小売販売業者が、営業所以外の場所に出張して製造たばこを売るときは、「その場所ごとに」財務大臣の許可を受ける、と条文が定めています。
財務省のページが使う正式な制度名は、「製造たばこの小売販売業の出張販売の許可」です。小売販売とは、消費者に対する販売のことです(第22条第1項)。
名前に「出張」と付いていますが、取扱要領は、劇場・旅館・飲食店・駅・事務所など、閉鎖性があり消費者がとどまりやすい施設内の場所も、許可の対象の場所として挙げています。小売業を営むための店舗は対象から除かれます。
営業所は、取扱要領で、製造たばこの小売販売を繰り返し続けて行う施設や設備と定められています。ただし、出張販売場所は独立した営業所とはみなされません。
申請できるのは、現に小売販売業を営んでいる人です(財務省)。取扱要領は、申請した場所の使用権を持っていることも、許可の基準にしています。許可の名義人は、出張して売る小売販売業者になります。
売れる場所は、次の3つのどれかです。
- 劇場、旅館、飲食店、駅、事務所など、閉鎖性があって、消費者がとどまりやすい施設の中の場所です。
- 観光公園などの観光施設の中で、おもに施設の利用者が使う場所です。
- 海水浴場や祭礼の場所のように、季節的または一時的に人が集まる場所です。
ただし、小売業を営むための店舗は、出張販売の場所になりません(取扱要領)。自動販売機の置き場所にも、20歳未満の喫煙を防ぐための管理ができる場所かどうか、という基準があります。
場所が自分のものでないときは、そこでたばこを売れることを示す書類が必要です。取扱要領は、その書類を「出張販売場所の管理者の同意書」としています。海水浴場や祭礼の場所では、同意書を省ける場合があります。
申請書は、許可を受けている営業所の最寄りにある日本たばこ産業(JT)の支社に出します。出張して売る場所の近くのJT支社に出すのではありません。相談窓口は、許可を受けている営業所を管轄する財務(支)局です(財務省)。
提出の時期は、出張販売を行う前です。書類は、申請書、場所を示す図面、場所が自分のものでないときの証明書類です。業務委託で売るときは、その内容を明らかにした書類を、必要に応じて添えます。自動販売機を置く場所を、申請する人以外が営業や管理をしている場合は、20歳未満の喫煙防止に関する誓約書も要ります。
申請の手数料は、かかりません。許可が出ると、登録免許税3,000円を納めます。登録免許税法の別表第一第66号が、出張販売の許可を「一件につき三千円」と定めています。期限が付いた許可は、この税の対象から外れる扱いです。小売販売業の許可は1万5千円なので、金額は5分の1です。
標準処理期間は、申請書を受理した日の属する月の末日から2か月以内です。近畿財務局のFAQは、審査の内容によっては2か月を超えることもある、と案内しています。
許可には、期限が付くことがあります。博覧会や海水浴場、スキー場のような場所では、特段の事由がなければ、開催期間などの最終日が期限です(取扱要領)。出張販売をやめたときは、遅滞なく財務大臣に届け出ます(第30条第2項)。
飲食店などの施設の中で受ける出張販売の許可には、取扱要領で決まった条件が付きます。1つ目は、たばこの売場を施設の内側に向けて設け、看板などを施設の外に出さないことです。2つ目は、施設の中に喫煙設備を設けることです。
条件に違反すると、小売販売業の許可の取り消しか、1か月以内の営業停止を命じられることがあります(第31条第2号)。条件違反そのものにも、30万円以下の罰金があります(第49条第4号)。
海水浴場や祭礼のような一時的な場所では、この2つの条件は付きません。
ちがいは、対象の場所と、申請できる人です。小売販売業許可は自分の営業所が対象で、出張販売許可は営業所以外の場所が対象です。
近畿財務局のFAQも、出張販売の前提として、まず小売販売業の許可を取ることが必要だと答えています。出張販売許可だけを単独で取る道は、ありません。
近畿財務局のFAQは、水たばこの販売には小売販売業の許可が要ると答えています。
店内で吸える店の枠組みに、喫煙目的施設があります。そのうちバー・スナック等の類型は、要件に「たばこの対面販売(出張販売を含む。)」があります(厚生労働省)。厚生労働省は、この対面販売に出張販売が含まれると書いています。
国の資料には、シーシャ店の使い方までは書かれていません。
サイトの別記事「なぜシーシャ店は営業できるのか」では、シーシャ店が仕入先の許可を使った出張販売を利用するケースは多いとみられる、と整理しています。ただ、国の資料に書かれた内容ではありません。営業の形が決まったら、許可を受けている営業所を管轄する財務局に相談できます。
出張販売許可は、売る場所についての許可です。売れる銘柄は、別の決まりで絞られます。小売販売業者は、認可を受けた小売定価でなければ、製造たばこを売れません。認可のない品目も売れません(第36条)。認可フレーバーや小売定価の話は、許可とは別に確かめることになります。
健康増進法の喫煙目的施設では、厚生労働省が、バー・スナック等の類型の要件に「たばこの対面販売(出張販売を含む。)」を挙げています。
出張販売許可とは何ですか?
たばこ事業法第26条にもとづく許可です。小売販売業者が、営業所以外の場所に出張して製造たばこを売るときに、場所ごとに財務大臣から受けます。
出張販売許可だけを取ることはできますか?
できません。申請できるのは、現に小売販売業を営んでいる人です。近畿財務局のFAQも、小売販売業許可の取得後に出張販売の申請が必要と案内しています。
申請に手数料はかかりますか?
申請の手数料は要りません。許可が出たときに、登録免許税を納めます(財務省)。
申請書はどこに出しますか?
許可を受けている営業所の最寄りの、JT(日本たばこ産業)の支社です。相談は、その営業所を管轄する財務(支)局で受けています。
許可を受けずに出張して売るとどうなりますか?
30万円以下の罰金の対象です(たばこ事業法第49条第6号)。許可の条件に違反した場合も、同じく罰金の対象になります(第49条第4号)。
シーシャ店はこの許可が必要ですか?
近畿財務局のFAQは、水たばこの販売には小売販売業の許可が必要と案内しています。出張販売の許可が要るかどうかなど具体的な形は、許可を受けている営業所を管轄する財務(支)局に確認できます。
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