3行要約

  • 加熱式たばこは値上げと値下げが同時に進んだ週でした。フィリップ モリス ジャパンがIQOS用54銘柄の10月値上げを申請した一方、BATジャパンは「glo Hyper Pro」を8月3日から半額の1,480円に改定します。
  • シーシャ本館側も動きが目立ちました。ドイツAEONがSteamulation傘下で新モデル「Edition 6」を発表し、Al Fakher親会社のAIR Globalは気化技術のGreentankに2,000万ドルを出資。9月には三見本市体制の「InterTabac 2026」も開催されます。
  • 規制面では対照的な動きが並びました。米テキサス州でヘンプ由来THC規制が発効した一方、インド・ハリヤーナー州の伝統会議はフーカーとの決別を表明。豪州では与党内からたばこ税の再考論も浮上しています。

今週の動き

価格面では、加熱式たばこの値上げと値下げが交錯しました。フィリップ モリス ジャパンは7月27日、IQOS用「テリア」「センティア」「MIIX」計54銘柄の10月値上げを財務省に認可申請。テリアは1箱640円になり、4月の値上げと合わせ3月比で計60円増です。背景は4月・10月の2段階で実施される加熱式たばこの増税です。一方BATジャパンは7月31日、「glo Hyper Pro」を8月3日から2,980円から1,480円へ改定すると発表しました。

シーシャ本館側では、老舗ブランドの再始動と大型投資が重なりました。ドイツのAEONはSteamulationの親会社傘下で新モデル「Edition 6」を発表。「Premium Plus」「Lounge Plus」の2種展開で、いずれもドイツ製造です。Al Fakherの親会社AIR Globalは、気化ハードウェア企業Greentankに2,000万ドルを優先株で出資し、持分をさらに積み増せるワラントも取得しました。9月のInterTabac 2026は、ベイプ専門のNUBIZが新設され三見本市体制で開催されます。

規制面では、各国で対照的な動きが並びました。米テキサス州では7月31日、デルタ8・デルタ10・THCAフラワーなど合成由来のヘンプTHC類を規制物質に分類する規則が発効し、州内約1万4,000店のヘンプ小売店が品揃えの見直しを迫られています。インドでは、ハリヤーナー州の伝統会議が史上初めてフーカーを供さない開催となり、段階的な廃止方針が示されました。豪州ではニューサウスウェールズ州のミンズ首相がたばこの物品税を「機能していない政策だ」と批判し、消費の8割が闇市場という統計を背景に税制論争が続いています。

編集部の所感

加熱式たばこの値上げと値下げが同じ週に並んだのは、増税転嫁とシェア争いが同時に働いている表れといえそうです。シーシャ本館ではAEONの再始動やAIRの大型出資のように、既存プレーヤーが技術・資本を組み替える動きが目立ちました。他方でテキサス州とハリヤーナー州の規制ニュースは、法規制と共同体の自主的な見直しという異なる経路で、水たばこをめぐる「線引き」がなお流動的であることを示しています。9月のInterTabac 2026は、各地の動きが一堂に会する場として注視したいところです。