クイックライト炭
くいっくらいとずみQuick-Light Charcoal
クイックライト炭は、着火剤をしみこませた炭です。ライターなどの火を近づけると、1分もかからずに着きます。そのかわり燃える時間はココナッツ炭より短めで、においや一酸化炭素にも注意がいります。
クイックライト炭は、着火剤をしみこませた炭です。ライターなどの火を近づけると、1分もかからずに着きます。
そのかわり、燃える時間は20〜40分ほどで、ココナッツ炭より短めです。灰は多く、においにも気をつけたい炭です。短いセッションや、火をおこす道具がない場面に向いている、とKaloudは整理しています。
一酸化炭素の出方を比べた実験もあります。クイックライト炭のほうが多く出た報告があるので、換気は欠かせません。
英語でも quick-light と呼ばれ、国内の業界サイトCLOUD SHISHA MEDIAは「クイックチャコール」とも書いています。着火剤を含まない天然炭の対になる炭です。
Kaloudの説明では、木か石炭を原料にした炭に、化学的な着火剤をしみこませてあります。着火剤は、多くが硝酸塩系だそうです。一方、Three Kingsは、自社の炭は「天然の原料だけ」で作ったと案内しています。メーカーで表現が違うので、成分は製品の表示で確かめてください。
形は円盤が一般的です。Hookah.comの一覧には、直径33mmと40mmの円盤が並び、10枚ずつのロールで売る製品があります。Three Kingsのページには、オランダで1936年から作られていると書かれています。
円盤は、フォイルの上に直接置く使い方が前提の形です。HMDのかごに入れるようには作られていません、とKaloudは書いています(ヒートマネジメントデバイス)。
火は、ライターやマッチで炭の縁に着けます。着くまでの時間は、Three Kingsが20〜30秒ほど、Kaloudが直火で60秒未満です。Hookah.comの商品説明にも、1分以内という表示があります。
ココナッツ炭は、Kaloudの目安で、火がつくまで10〜15分、使える温度まで15〜20分かかります(ココナッツ炭、チャコールバーナー)。
ただし、着いてすぐ吸うものではありません。全体が白っぽい灰色の灰でおおわれるまで燃やし、息を吹きかけて赤くしてから使う、とThree Kingsは案内しています。着いた直後は、着火剤がまだ燃えている時期です。最初の数分でほとんど燃え切る、というのがKaloudの説明です。
CyberChillの用語集は、着火直後に出る火薬のようなにおいについて、火花がおさまり白い灰になるまで待つのが基本としています。
燃える時間は、メーカーの案内で幅があります。Kaloudは20〜40分、Three Kingsは着火後に「ほぼ1時間」です。ココナッツ炭は、Kaloudで45〜90分です。製品や大きさ、空気の流れで変わるため、どれも目安にとどまります。
Kaloudは、クイックライト炭はおおむね10分以内に最高温度に達し、そのあと急に下がると説明しています。使いやすい時間は短く、最初は熱すぎて、終わりは熱が足りないそうです。
灰は、Kaloudの比較表では、ココナッツ炭が少なく締まった灰、クイックライト炭が多くてゆるい灰とされています。
Kaloudによると、着火剤の残りが最初の数口に出ることがあります。CyberChillの国内向けガイドも、クイックライト炭は化学的な材料が多いとして、すすめない立場です。
一方、Three Kingsは、自社の炭を無臭・無味と案内しています。メーカー同士の自己申告が食い違うので、製品ごとに確かめるしかありません。フレーバーや器具が原因のにおいは、ケミカル臭で扱っています。
炭を燃やすと、種類にかかわらず一酸化炭素が出ます。東京都によると、一酸化炭素は無色・無臭で、体調が悪くなるまで気づきにくい気体です。米国のCDCは、シーシャの炭が高い濃度の一酸化炭素を出しうるとしています。
炭の種類による差を調べた実験に、Medfordらの研究があります。2015年にUndersea & Hyperbaric Medicineという医学誌に載りました。きっかけは、クイックライト炭を使ったあとに、重い一酸化炭素中毒で治療を受けた人でした。
研究チームは、実験用の水たばこに炭を1個(9〜10g)のせ、90分燃やして一酸化炭素を測りました。平均は、クイックライト炭が3728ppm、天然炭が1730ppmです。クイックライト炭のほうが、統計的にも有意に多く出ました。炭の温度は、天然炭のほうが高かったそうです。
研究者は、この結果が、重い一酸化炭素中毒での入院の増加に関わっている可能性がある、と述べています。米国FDAたばこセンターの研究者も、2017年の論文でこの実験を引いています。
東京都の試験では、約10平方メートルの閉め切った空間で水たばこを使うと、濃度が約300ppmまで上がりました。1〜2時間で頭痛や吐き気が出るおそれがあり、周りの人も同じ危険にさらされる、と東京都は注意しています。この発表には、炭の種類が書かれていません。どの炭でも換気が前提です(一酸化炭素、シーシャの健康基礎知識)。
燃えた炭とその周りは、とても熱くなります。本体が倒れて炭が落ちると火災になるおそれがある、と東京都は注意しています。
Kaloudは、ココナッツ炭はHMDや長いセッションに、クイックライト炭は短くて手軽さを求めるセッションに向くと整理しています。
クイックライト炭とは何ですか?
着火剤をしみこませた炭です。ライターなどの火を近づけると、1分もかからずに着きます。Three Kingsは円盤型の製品を案内しています。
クイックライト炭は、何分くらい燃えますか?
メーカーの案内で幅があります。Kaloudは20〜40分、Three Kingsは着火後にほぼ1時間としています。ココナッツ炭はKaloudの目安で45〜90分です。
クイックライト炭は、すぐ吸えますか?
着いてすぐは吸えません。Three Kingsは、全体が白っぽい灰色の灰でおおわれてから、息を吹きかけて赤くするよう案内しています。
クイックライト炭は、一酸化炭素が多いのですか?
2015年の実験では、クイックライト炭のほうが多く出ました。炭1個を実験用の水たばこで測った結果で、天然炭でも出ています。どの炭でも換気が必要です。
クイックライト炭は、においが出ますか?
Kaloudは、着火剤の残りが最初の数口に出ることがあると説明しています。一方、Three Kingsは自社の炭を無臭・無味と案内しています。製品によって違うようです。
- Kaloud「Best Hookah Charcoal: Coconut vs. Quick-Light Compared」(組成・着火時間・燃焼時間・温度の推移・灰)
- Three Kings「Charcoal」(クイックライト炭の着火時間・燃焼時間・使い方)
- Hookah.com「Hookah Charcoal」商品カテゴリページ(円盤型の33mm・40mm、着火時間の表示)
- Medford MA ほか「Charcoal type used for hookah smoking influences CO production」Undersea & Hyperbaric Medicine 2015(Duke Scholars)
- Retzky SS「Carbon Monoxide Poisoning from Hookah Smoking: An Emerging Public Health Problem」Journal of Medical Toxicology 2017(米国FDAたばこセンターの研究者による寄稿)
- 東京都「水たばこ(シーシャ)一酸化炭素中毒の危険」(2025年3月報道発表)
- 米国CDC「Hookahs」
- CyberChill「【2022年完全版】シーシャ用炭の選び方徹底ガイド」
- CLOUD SHISHA MEDIA「ココナッツ炭のメリット」
- CyberChill「シーシャ用語集」(クイックライト炭の着火直後のにおいの説明)
- Mason Shishaware「The Many Shapes and Applications of Hookah Charcoal」(2018年・アメリカの販売店)