20歳未満の方の閲覧はご遠慮ください。シーシャは適度に楽しみましょう。
標本カード
糖蜜・グリセリン・香料でペースト状に仕上げたシーシャ用タバコ(マアッスル)の実物
ライセンス: CC BY-SA 4.0出典: Atom bumb / Wikimedia Commons (CC BY-SA 4.0)

マアッスル

まあっするMu'assel (Ma'assel)

店・文化シーシャ本館標本番号: maassel
定義

マアッスルは、アラビア語で「蜂蜜入りの」を意味する語から来た、シーシャ用の刻みたばこのことです。糖蜜やグリセリンで湿らせ、香料で味をつけたものが一般的です。器具ではなく、中に詰めるたばこそのものを指します。

マアッスルは、水たばこ用の刻みたばこ

マアッスルは、シーシャのボウルに詰める刻みたばこのことです。アラビア語の「ムアッサル」から来た言葉で、英語では mu'assel や maassel と書きます。

たばこの葉に糖蜜やグリセリンを加え、香料で味をつけます。仕上がりは、しっとりした混ぜものです。香りは、果物や菓子、飲み物を思わせるものが幅広くそろっています(Shihadeh らの論文)。

WHOは、リンゴ、ブドウ、サクランボ、レモン、ココナッツ、バナナ、ミント、チョコレート、スイカなどの例を挙げています。香りがあって刺激が弱いため、いま最もよく使われている水たばこ用たばこだとも説明しています。

数字の一例もあります。2010年に、米国ノースカロライナ州の8大学で、学生3,447人への調査がありました。水たばこ経験者の90%が、香りつきのたばこを使っていました(Maziak らの論文)。

日本での税や認可の扱いは、パイプたばこと認可フレーバーの項にまとめてあります。

名前は蜂蜜なのに、糖蜜?

ムアッサルは、アラビア語で「蜂蜜入りの」という意味です。いっぽう、糖蜜とグリセリンと香料を使うという説明が、英語版Wikipediaや研究論文には並びます。甘みの元を蜂蜜と書くか糖蜜と書くかは、資料で分かれます。

WHOは、たばこ約3分の1に、蜂蜜と果実の香料が3分の2という配合を書いています。Shihadeh らの論文も、たばこ分は約3分の1で、残りの湿潤剤と香料がたばこを薄めると述べています。

日本語版Wikipediaには、順を追った整理があります。もともと中近東で吸われていたムアッサルは、葉を蜂蜜で固めたものでした。香りつきの葉は糖蜜などを使うので、その一種に分類される、という説明です。

呼び分けの例もあります。Kassem らの総説は、2つを区別しています。無香料で甘みだけをつけたものがマアッスル、香料も加えたものがフレーバーつきマアッスルです。どちらも、蜂蜜や糖蜜などの甘いシロップを染み込ませた葉です。

糖蜜そのものはモラセス、葉を湿らせる材料はグリセリンの項で説明しています。

昔のたばこと、何が違うの?

マアッスルが広まる前、水たばこを吸う人の多くは、生に近い葉を自分で仕込んでいました。葉をつぶし、水とまぜ、絞って、形を整えてから詰めます。こうして作った煙は、強くて荒かったそうです。マアッスルの煙は、なめらかで香りがよいと、Maziak らは対比しています。

Maziak らは、マアッスルの登場を、紙巻きたばこの大量生産を可能にした巻き上げ機の発明にたとえました。製品を工業化して売れる形にし、手に入りやすさと種類を増やしたからです。香りの種類で若い人を引きつけ、インターネットでの大規模な販促への道を開き、準備も簡単にしました。

昔ながらの無香料のたばこは、トンバクの項にあります。

詰めたあとの使い方も、無香料の葉とは違います。マアッスルは、炭の熱で煙を出します。炭との間には、穴をあけたアルミホイルを挟みます(フォイル)。WHOは、ホイルを挟むのがマアッスル、炭を葉に直接のせるのが無香料のアジャミという違いを説明しています。

Shihadeh らの論文によると、1回の利用で消費されるのは、たばこよりも炭のほうがずっと多い量です。

いつ、どこで生まれたの?

登場の年代は、資料で食い違います。

英語版Wikipediaは「20世紀初めのエジプト」と書いています。エジプトという場所は、英語版Wikipediaと Hookah.com に共通して出てきます。

「シーシャ」と同じ意味?

シーシャという言葉は、器具のほかに、中で吸うたばこを指すことがあります。マアッスルも、器具ではなく、そのたばこの名前です。Wiktionary は、maassel を shisha の同義語としています。そのパイプで吸うたばこ、とくに糖蜜と香料を混ぜたものを指す、という説明です。

米国FDAは、水たばこ用たばこの別名に、maassel、shisha、narghile、argileh を挙げています。

言葉の範囲は、やがて広がりました。Hookah.com によると、ムアッサルはエジプトで、たばこに蜂蜜か糖蜜を混ぜたものの名前でした。のちに、レモンやミント、ブドウなどの香りをつけたシーシャ用たばこ全般の呼び名になったそうです。

器具のほうの呼び名は、シーシャ、フーカ、ウォーターパイプにあります。

甘くてマイルドなら、軽い?

吸いやすさと、体への負担は別の話です。CDCは、水たばこの煙には紙巻きたばこの煙と同じ有害成分が多く含まれ、ニコチンも同じ依存性の物質だと説明しています。

甘味料と香料については、煙に含まれる有害物質にさらされる危険を高めるおそれがある、とCDCは書いています。炭から出る一酸化炭素は、一酸化炭素の項にあります。

よくある質問

マアッスルとは何ですか?

シーシャのボウルに詰める、水たばこ用の刻みたばこです。糖蜜やグリセリンを加えて湿らせ、香料で味をつけたものが一般的です。

マアッスルは、何語で、どんな意味ですか?

アラビア語で、「蜂蜜入りの」という意味です。英語では mu'assel、maassel などと書きます。日本語版Wikipediaは「ムアッサル」と書いています。

フレーバーなしのたばこもマアッスルですか?

Kassem らの総説では、香料なしで甘みだけをつけたたばこも、マアッスルに含めています。香料も加えたものは、フレーバーつきマアッスルです。甘みのない無香料の葉は、トンバクやアジャミと呼ばれます。

マアッスルの中身は、たばこがどれくらいですか?

たばこ約3分の1です。残りは蜂蜜や糖蜜、グリセリン、香料などです(WHO、Shihadeh らの論文)。

関連語は登録されていません。

採集記録(出典)

← 用語辞典に戻る