持ち込み
もちこみBYO Flavor
持ち込みは、お客さんが飲み物・食べ物・フレーバー・ボウルなど自分の物を店に持参して、店内で味わったり使ったりすることです。英語の「BYO(Bring Your Own)」にあたります。何を認めるか、料金をどうするかは店ごとに決まっています。行く前に確認するのが確実です。
シーシャ店でいう「持ち込み」は、ひとつの意味ではありません。持ってくる物によって、話がかなり変わります。3つに分けると整理しやすくなります。
- 飲食物の持ち込みは、軽食やお菓子、ペットボトルの飲み物などです。いちばん身近で、飲食店全般に通じる話です。
- シーシャ用品の持ち込みは、自分のフレーバーやボウル、ヒートマネジメントデバイス(HMD)などです。HMDは、炭を収めて熱の伝わり方を整える器具のことです。シーシャ店ならではの持ち込みです。
- お酒の持ち込みも、飲み物の一種です。ただ、20歳未満の飲酒を禁じる法律が絡むので、分けて考えます。
似た言葉も押さえておきましょう。持ち込み料は、持ち込みを認める店が別に設ける料金のことです。取るかどうか、いくらにするかは店が決めます。持ち帰りは店から物を持って帰ることで、向きが逆です。差し入れは店の人への贈り物で、お客さん自身が使う持ち込みとは別の話になります。
「持ち込みはOKか、NGか」について、全国で共通の決まりはありません。食品衛生法、酒税法、たばこ事業法、20歳未満の飲酒を禁じる法律の条文は、全文で確かめました。どれにも「持ち込み」という言葉そのものは出てきません。つまり、何を認めて何を断るかは、店が自分の営業のなかで決めています。
店が慎重になる理由のひとつは、店が責任を負う範囲です。食品衛生法は、食品を調理する事業者や、不特定多数の人に出す事業者に、その食品の安全を自らの責任で確保するよう求めています(第3条)。営業の許可は都道府県知事が出します(第55条)。違反があれば、営業の禁止や停止を命じることもできます(第60条)。
ジビエの生焼けという極端な例です。軽食や市販の飲み物と同じに考える必要はありません。ただ、持ち込まれた物でも、店が他の人に出せば店の営業の問題になりうる、という点を示す実例です。
2016年11月、茨城県水戸市の飲食店で、常連客が自宅で焼いたクマ肉を店に持ち込みました。店がそれをほかの客にも出したところ、旋毛虫(寄生虫の一種)による集団食中毒になりました。のちにまとめられた厚生労働科学研究費の調査報告では、食べた人は31人、発症した人は21人とされています。事件当時の日本経済新聞の記事は「男女15人」と伝えていました。資料によって人数が違うので、ここでは調査報告の数字を使いました。店は営業禁止の処分を受けています(日本経済新聞)。
シーシャ店ならではなのは、自分のフレーバーや道具を持ち込めるかどうかです。ここでは、フレーバーが「たばこ」だという点が効いてきます。
製造たばこを消費者に売る仕事には、店ごとに財務大臣の許可が要ります(たばこ事業法第22条、たばこ小売販売業許可)。財務省も、業として売るには許可・登録が要ると案内しています(財務省FAQ)。持ち込みは、お客さん自身の物を使うだけで、店が売るわけではありません。ただ、代金を受け取ってフレーバーを渡すような形になれば、持ち込みではなく「売る」話に変わります。この2つは分けて考えます。
海外で手に入れた銘柄を持ち込む場合は、別の確認が要ります。日本未認可のフレーバーは、国内の店やショップが正規に売ることはできません。個人が自分で使うために海外から持ち帰る場合は、税関の免税範囲などの別のルールがあります(個人輸入)。そのフレーバーを店が使ってくれるかどうかは、また店の判断です。
ボウルやHMDなどの道具は、自分の好みの熱の伝わり方で吸いたい人が持ち込みたがるものです。ただ、ボウルは店のステム(シャフト)に載せて使います。ステムは、本体の中央を通る支柱のことです。そのため、サイズが合うか、店の炭の使い方や火力の考え方と合うかが関わります。店の機材や運用に合わないことがあるので、事前に聞いておくと互いに困りません。
- 持ち込みフレーバーを使えるのは、店が認めたときだけです。認められても、店のミックスやおすすめと同じ作り方をしてもらえるとは限りません。
- 喫煙は20歳になってからです。持ち込みの有無にかかわらず、年齢の決まりは同じです(喫煙年齢制限)。
飲み物や軽食は、持ち込みを認める店もあれば、メニューを頼んでほしいという店もあります。どこまで認めるかも店の判断で、種類などに条件がつくことがあります。
お酒は、飲み物のなかでも別の注意が要ります。20歳未満の者の飲酒を禁じる法律は、お客さん自身だけでなく、業として酒類を販売または供与する営業者にも、20歳未満の飲用と知って出すことを禁じています。さらに、年齢の確認など必要な措置をとるよう求めています(第1条第3項・第4項)。持ち込みのお酒をどう扱うかも、店のルールとして決められます。
料金の面では、持ち込みを認める店でも、ワンドリンク制やチャージ料が別にかかる場合があります。「持ち込みOK」と「ドリンク注文は不要」は同じ意味ではありません。店が用意する有料のお酒の楽しみ方は、持ち込みではなくボトルアルコールのようなオプションです。
- 「持ち込みOKは、どの店でもOK」ではありません。可否も条件も店ごとに違います。飲食物だけ認める店もあれば、フレーバーだけ相談に応じる店もあります。
- 「持ち込みを認める店なら、持ち込んだ物でシーシャを作ってくれる」とは限りません。飲食物の持ち込みを認めることと、お客さんのフレーバーで店のスタッフが作ることは、別の判断です。
- 「持ち込み料は法律で決まっている、または禁止されている」わけではありません。条文に持ち込み料の定めはなく、取るかどうかや額は、店が表示するルールです。
- 断られたとき、店側の事情があります。衛生、責任、機材などです。「店が不親切だから」と決めつけないでください。
持ち込みたい物があるときは、来店前に店の公式サイトやSNS、電話で聞いておくと、当日の行き違いを避けられます。たとえば、こんなことです。
- 持ち込みたい物が対象か(飲食物か、フレーバーか、道具か、お酒か)。
- 条件があるか(未開封のみ、事前連絡が必要、など)。
- 持ち込み料やワンドリンクなど、別にかかる料金があるか。
- 自分のフレーバーを使う場合、店のスタッフが作ってくれるのか、自分で何かする必要があるのか。
店を探すときは、店舗データベースから店の公式情報へたどれます。ルールは店が変えることもあるので、最新の案内に従ってください。フレーバーの認可の状況を調べたいときは、認可済み一覧が目安になります。
シーシャ店への持ち込みとは何ですか?
お客さんが飲み物・食べ物・フレーバー・ボウルなど自分の物を店に持参して、店内で味わったり使ったりすることです。何を認めるか、料金をどうするかは店ごとに決まっています。行く前に確認するのが確実です。
自分のフレーバーを持ち込めますか?
持ち込める店と、断る店があります。認める店でも、条件を付けたり、事前の相談を求めたりすることがあります。海外のフレーバーは、日本未認可かどうかや個人輸入のルールも関係してくる話です。
飲み物や食べ物は持ち込めますか?
店しだいです。認める店でも、種類などに条件がつくことがあります。ワンドリンク制やチャージ料がある店では、持ち込みが可能でも、それらが別にかかる場合があります。
持ち込みを禁じる法律はありますか?
食品衛生法、酒税法、たばこ事業法、20歳未満の飲酒を禁じる法律の条文に、「持ち込み」という言葉は出てきません。可否は店のルールで決まります。ただ、20歳未満の喫煙・飲酒の禁止など、持ち込みの有無にかかわらず守る決まりはそのまま適用されます。
持ち込みを断られたらどうすればよいですか?
店のルールなので、その場では従うのが基本です。飲み物や食べ物なら、店のメニューを頼むか、来店前に済ませておく方法があります。フレーバーなどの道具は、持ち込みを認めている店を事前に調べて選ぶと、行き違いがありません。
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