出張シーシャ
しゅっちょうしいしゃTraveling / Delivery Shisha Service
出張シーシャは、スタッフが機材とフレーバーを持って自宅や会場などへ出向き、その場でシーシャを用意するサービスです。「デリバリーシーシャ」「宅配シーシャ」とも呼ばれます。法律の「出張販売許可」とは別の言葉です。
出張シーシャは、スタッフが機材とフレーバーを持って、あなたが指定した場所へ来るサービスです。店には行きません。事業者の案内には、電話などで日時・場所・人数を伝えて予約する流れが出ています。
- 多数の者が利用する施設(2人以上が同時に、または入れ替わり利用する施設)は、屋内が原則禁煙です。
- 炭を燃やすので、一酸化炭素と火に気をつけます。東京都の試験では、約10平方メートルの閉め切った部屋で、濃度が約300ppmまで上がりました。換気は欠かせません。
- 20歳未満の人は吸えません。売る側は、年齢の確認など必要な措置をとることが、法律で決まっています。
出張シーシャは、お客さんのいる場所でシーシャを用意するサービスのことです。店に行く必要はありません。「デリバリーシーシャ」とも呼ばれます。事業者のページには「宅配シーシャ」という名前も出てきます。
中身は、届けて終わりではありません。スタッフが機材とフレーバーを用意し、近くで待機して、炭替えと調整を引き受けます。吸い終わったあとの片付けまで含む案内もあります(東京の事業者の案内)。
場所は自宅だけではありません。同じ案内は、オフィスなども挙げています。別の事業者は、バーベキュー、グランピング、キャンプの場を例に出し、準備から片付けまでスタッフが付くと書いています(千葉の事業者の案内)。
似た名前の言葉と区別しておきます。出張販売許可は、たばこ事業法第26条にある許可の名前です。すでに小売販売業の許可を持つ人が、営業所以外の場所で売るときに受けます。出張シーシャは、サービスの呼び名です。許可のことではありません。
店に行って吸うのが、シーシャバーの使い方です。出張シーシャは、スタッフが指定の場所へ来る形です。
ある事業者の案内では、電話、公式LINE、公式Instagramのどれかで、日時、場所、人数を伝えます。日程を調整したうえで、その日にスタッフが来る流れです(事業者のnote)。別の事業者は、見積もりも発注も電話で受けると書いています。
完全予約制と書く事業者もいます。
対応エリアは、事業者が決めています。東京の特定の区や市を挙げて、「その他の地域もご相談ください」と書く案内があります。エリアの外でも、相談には乗るという書き方です。
「お客さまに必要な事前の準備等はございません」と案内する事業者もいます。
時間は、2時間とする案内があります。延長や台数の追加ができるか、そのとき料金がどうなるかは、予約のときに聞きます。
- 予約のときに聞くとよいのは、時間の長さ、台数、追加の条件の3つです。
- 炭替えと片付けが料金に入っているか、吸い終わった炭や灰を誰が始末するかも聞きます。
- 料金は、深夜加算やオプションを含めた総額で聞きます。キャンセルの扱いも、このとき確かめます。
料金は事業者が決めます。ある都内の事業者は、料金表を画像で載せています。
同じ表には、追加で頼む1本の料金と、22時以降の深夜料金もあります。特別な機材やフルーツトップなどはオプションで、詳しい料金は問い合わせてほしいと案内しています。
この事業者の料金表は、1本・2時間の料金に、追加の1本、22時以降の深夜料金、オプションが加わる形です。店で吸う場合の料金は、チャージ料と時間制を見てください。
ほかの事業者には、見積もりを電話で受けると書く案内もあります(事業者のブログ)。
数人で1台を回すときの衛生の考え方は、シェアに書いてあります。
許可は、売る側や営業する側が受けるものです。仕組みを知っておくと、事業者に聞くときに役立ちます。
たばこを売るには、営業所ごとに財務大臣の許可がいります(たばこ事業法第22条)。水たばこの販売にも小売販売業許可が必要だと、近畿財務局のよくある質問は答えています(近畿財務局)。許可の中身はたばこ小売販売業許可にまとめました。
営業所以外の場所で売るなら、第26条の出張販売の許可です。場所ごとに財務大臣の許可を受けます。対象は、すでに小売販売業の許可を持つ人です(財務省)。出張販売の許可の相談先は、営業所の所在地を管轄する財務(支)局などだと、財務省は案内しています。
財務省の取扱要領は、許可を出す場所を挙げています。劇場、旅館、飲食店、駅、事務所など、閉鎖性があって人が長くとどまる施設の中です。観光施設の中と、海水浴場や祭礼のように一時的に人が集まる場所もあります(取扱要領)。個人の自宅は、この一覧に出てきません。
飲食物を出す場合は、食品衛生法も関わります。同法でいう「営業」は、食品を調理したり、運んだり、売ったりする仕事などのことです(食品衛生法)。飲食店営業は、都道府県知事の許可がいる営業として指定されています(施行令)。
20歳未満は吸えません。売る側には、年齢の確認など必要な措置をとる決まりがあります(二十歳未満ノ者ノ喫煙ノ禁止ニ関スル法律 第1条・第4条)。喫煙年齢制限も読んでみてください。
自宅なら、健康増進法の禁煙ルールの対象外です。第40条は、「人の居住の用に供する場所」には、この節の規定を適用しないと定めています(e-Gov法令検索)。旅館業の施設の客室も、同じく対象外です。ただし、簡易宿所と下宿は、個室ではない客室にこの例外が使えません。宿の規則は、法律とは別に確かめます。
多数の者が利用する施設は、事情が違います。屋内では原則吸えません(同法の第二種施設、第28条)。ここでは、屋内で吸える場所が、基準を満たした喫煙専用室などに限られます(第29条)。
埼玉県は、多数の者が利用する施設を、2人以上の者が同時に、または入れ替わり利用する施設と説明しています(埼玉県)。第29条は「何人も」と書いているので、吸う人も対象です。知事は、違反して喫煙している人に、喫煙の中止や、場所によっては退出を命じることができます。
レンタルスペースやパーティー会場は、その場所の管理者に、喫煙してよい場所かを先に聞きます。厚生労働省は、改正法のほかに、自治体が独自の条例で受動喫煙の義務を定めている場合もあると案内しています(厚生労働省)。
第二種施設で禁じられているのは、屋内の場所です。
注意したいのは、一酸化炭素です。炭を燃やす以上、出ます。東京都の発表(2025年3月)では、約10平方メートルの部屋を閉め切って水たばこ1台を使うと、濃度が約300ppm(パーツパーミリオン)まで上がりました(東京都)。
東京都は、この濃度を、1〜2時間で頭痛や吐き気がしてくる濃度だと説明しています。周りの人にも同じ危険があります。60分後に扉を開けると、濃度は大きく下がりました。一酸化炭素は無色・無臭で、具合が悪くなるまで気づきにくいものです。
対策として、東京都は、換気扇を回す、扉や窓を開けるといった方法で濃度を下げるよう呼びかけています。体調に異変を感じたら、すぐに使用をやめましょう。消費者庁も、換気が十分かを確認し、頭痛や吐き気が出たらすぐやめるよう案内しています(消費者庁)。詳しくは一酸化炭素に書いてあります。
東京消防庁は、一酸化炭素を感知する警報器を置くと、早期発見に役立つと案内しています(東京消防庁)。
火とやけどにも気をつけます。東京都は、燃えている炭とその周りがとても高温で、本体がぐらついたり倒れたりすると、燃えた炭が落ちて火災になるおそれがあると説明しています。炭替えや調整は、近くで待機するスタッフに任せる案内もあります。炭替えも参考になります。
同居の子どもがいるときは、もう1点あります。厚生労働省は、家庭は子どもが受動喫煙にさらされやすい場所だと説明しています。換気や空気清浄機で防ぐのは、とても難しいそうです。子どもがいる部屋では、吸わないようにします。
シーシャの体への影響はシーシャの健康基礎知識に、年齢や法律の全体像は法律と年齢のガイドにあります。
店で吸う場合の流れは初めてのシーシャ屋を、自分で機材をそろえて家で楽しむなら家シーシャを読んでみてください。店の仕組みはシーシャバーと喫煙目的施設にあります。
出張シーシャとは何ですか?
スタッフが機材とフレーバーを持って、自宅や会場などの指定の場所へ来て、その場でシーシャを用意するサービスです。近くで待機して炭替えをする事業者の案内もあります。
料金はいくらですか?
事業者が決めています。ある都内の事業者は、1本の料金に、追加1本の料金と22時以降の深夜料金が加わる料金表を載せています。
自宅で吸うのは、法律に触れませんか?
健康増進法の禁煙ルールは、人の居住の用に供する場所には適用されません。20歳未満が吸うのは禁じられています。一酸化炭素と火の注意は、自宅でも同じです。
事務所やレンタルスペースでも頼めますか?
場所によって扱いが違います。多数の人が使う施設の屋内は、原則として禁煙です。吸える場所は、基準を満たした喫煙専用室などに限られます。
炭替えは、自分でするのですか?
事業者によります。スタッフが近くで待機して、炭替えと調整を引き受けると案内する事業者があります。予約のときに確かめておくと安心です。
たばこを売るには、どんな許可が要りますか?
たばこを売るには小売販売業の許可が、営業所以外で売るには出張販売の許可が必要です。
- 東京の事業者による宅配シーシャの案内ページ(サービス内容・対応エリア・料金表)
- 千葉の事業者による出張シーシャの案内(2023年6月15日付)
- 出張(デリバリー)シーシャの案内(事業者のnote)
- 出張シーシャの案内(事業者のブログ記事)
- e-Gov法令検索「たばこ事業法」第22条・第26条
- 財務省「製造たばこの小売販売業の出張販売の許可」
- 財務省「製造たばこ小売販売業許可等取扱要領」第三(出張販売の許可)
- 財務省近畿財務局「たばこに関するよくあるご質問」(水たばこの販売・出張販売)
- e-Gov法令検索「食品衛生法」第4条・第55条
- e-Gov法令検索「食品衛生法施行令」第35条
- e-Gov法令検索「二十歳未満ノ者ノ喫煙ノ禁止ニ関スル法律」
- e-Gov法令検索「健康増進法」第28条・第29条・第40条
- 埼玉県「健康増進法の一部を改正する法律について」(多数の者が利用する施設の説明)
- 厚生労働省「なくそう!望まない受動喫煙。」子育て中のみなさんへ
- 東京都「水たばこ(シーシャ)は一酸化炭素中毒の危険あり」(2025年3月19日発表)
- 消費者庁 みんなの消費安全ナビ Vol.662(2025年5月30日)
- 東京消防庁「一酸化炭素中毒に注意」